君と僕だけの時間 (ページ24)

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その22 公園ページ24

「オムライス美味しかったなー」
『うん』
「次、公園行くか！」

カフェから歩いて10分。
私とあきら君は、公園のベンチに座った。
「Aって、なんでウチの学校に来たん？」
『えっと、その……』
「嫌なら話さなくてもええけど」
あきら君なら、話してもいいかもしれない。
『前の学校で仲間外れにされて、クラスで孤立しちゃったの』
簡潔に説明するとこんな感じかな。
あきら君は、真剣に話を聞いてくれている。
「誰も助けてくれへんかったの？」
『クラスに幼なじみがいて、最初は助けてくれたんだけど……』
「裏切られた？」
私は静かに頷く。
『だから拓也君と一緒にいると、怖くなってその時の事思い出しちゃうの……』
「A……」
『私はただ、友達が欲しいだけなのに……。拓也君とも、友達になりたかっただけなのに……』
話してて泣きそうになる。

「A、泣かないで」
あきら君は、私を抱き寄せる。
「拓也がお前に何をしても、俺がAの味方になる。俺がお前の側におる」
『あきら君、ありがとう』
「……A」
名前を呼ばれ、あきら君と顔を合わせる。
体が密着しているので、自然と顔も近くなる。
いや、あきら君の顔が、私の顔に近付いている。

気が付けば、私とあきら君の唇が重なっていた。