鬼札【鬼滅の刃】 弐

漆拾漆 ページ35

貴「ふぅ〜。いい湯であった。」


妾は先に上がり、刀鍛冶の長・鉄地河原鉄珍の元に向かう。


貴「鉄地河原殿、少しええかえ？」


鉄地河原「これはこれは・・・A様ではないですか。


何か有りましたのですか？」


貴「新しい刀を鍛えてほしい。」


鉄地河原「そうですか。ですが、貴女様の刀を鍛えたのは何百年前・・・。


貴方の適性を知らなければ鍛えることはできません。」


貴「一対の短刀を鍛えてほしい。・・・三つ巴の刃紋を刻んでほしい。


“惡鬼滅殺”の字は入れなくていい。」


鉄地河原「・・・！？分かりました。」


貴「よろしく頼んだぞ。」


蜜璃達のもとに戻り、仕込み刀の手入れをする。


いつも落ち着きたいときに手入れをしていたが、最近はその暇があまりなかったので今することにした。


じっと、刃元の“惡鬼滅殺”の文字を見る。


貴「妾など惡鬼なんて可愛いものだろうね・・・。


・・・そう思うじゃろう、蜜璃？」


甘露寺「Aさん！？分かっていたのですか！？」


貴「入りな。何か相談したいのであれば妾で良ければ聞くぞ？」


甘露寺「あの・・・、実は・・・」

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