鬼札【鬼滅の刃】

肆拾弐 ページ48

苦しい。


目の前には血まみれになった柱と殺した上弦の鬼達がこちらを見てせせら笑う。


貴「ハァ・・・ハァ・・・嘘だよな・・・？」


死ぬほど辛い悪夢。


上弦の鬼は妾を殺さず他の柱を沢山葬ってきた。


妾を試すかのように。


黒死牟「貴女の力はそれぐらいしかもう発揮できないのですか？」


うるさい。


童磨「Aの友達、結構おいしかったよ？勿論Aの絶望に満ちた顔もおいしそう！」


うるさい。


猗窩座「お前の仲間は弱いな。やっぱりお前と戦う方が楽しいな！」


うるさい！


半天狗「おぉ・・・Aの怒りの表情も恐ろしい・・・。」


うるさい！


玉壺「嗚呼、A。この作品はどうですか？美しいでしょう？」


うるさい！


堕姫「早くAをあの方の元に連れて行かないとね、お兄ちゃん！」


妓夫太郎「あの方がお喜びになるだろう！」


うるさいなぁ・・・。


貴「あれ？なんで前まで会ったことがあるように感じるの？


お前たちに会ったことあるっけ？」


ザシュっと音を立てて目の前の“敵”を斬り伏せる。


貴「成程、現実の世界と夢の世界を混ぜ合わせて自身の頸を落とそうとさせたのかな？


死ぬほど辛い悪夢なんてもんは夢には存在しない。


死ぬほど辛いことは現実にしか存在しないことを知っているからね。」

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