ついに渡すか ページ6
俺はそのチケットを受け取ろうとすると、スニゲーターは、亀が甲羅に隠れるように手をひっこめた。
「まて、焦るなよ! 告白するのは何回かデートをしてからだ!」
スニゲーターは、ケケケ、と笑みを浮かべて、どや顔をしやがる。
なんて腹が立つ野郎だ。
プラネットリング投げてやろうか。
そうして、ワニスープにして食ってやろうか。
俺はいろんな考えが浮かんだが、俺は恋愛には相当鈍いので、一人でやったられい子に嫌われてしまいそうだ。
しょうがあるまい。ここは大人しくスニゲーターの言うことを聞くとしよう。
「分かった。それじゃあ早速誘ってくる」
「あ、待て! ちょっと、練習してからの方がいいんじゃないか? ジャンクをれい子と思ってやってみろ」
「よーし、俺はれい子だぜ」
こんなごっついハゲ凶器ハンド赤目女がいてたまるか。
練習なんかしなくたって俺は女の一人や二人、デートに誘うくらい余裕でできるぜ。
俺は、一つ咳き込むと、ジャンクマン……いや、今はこいつをれい子と思って、近づく。
「れい子、明日暇か?」
「ゴメン! 明日はステカセとスプリングと映画を観に行くの!」
は? なんでだよ。なんでれい子が、オモチャ二人____もとい、二体なんかと映画を観に行くんだ。しかもなんだ、このムカつく物真似は。
よーし、一発殴ろう。
俺が拳をふるおうとすると、ジャンクハンドで固くガードしてきた。
チッ、邪魔なジャンクハンドだ。
「なにすんだ! 俺は忠実に再現しているんだぞ! れい子の予定のある日はしっかり俺様は把握してるんだ!」
「な、なにぃ〜!? なんでお前、そんな……」
「ニヒヒヒ、内緒だ!」
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:根努勝利 | 作成日時:2019年7月15日 10時