♯53〜ちょっと見直した。〜 ページ7
水泳は苦手ではなかった。だから、海で泳ぐことはすぐに楽しくなった。ここの海は、魚が沢山いて、潜って魚と一緒に泳ぐことが出来て、凄くうれしい。
海の中がキラキラとしていて、水面もキラキラが凄く綺麗。いつからこんなに語彙力が低下したのか分からないけれど、兎に角綺麗なのだ。
「プハッ」
「先輩、凄く泳ぐの上手いですね！」
目を煌めかせて朴がそう言った。いつからこんなに近くにいたんだ。気付かなかった。......それくらい夢中で泳いでたのか。
なんだか自分が可笑しく思えて、笑いが込み上げてきた。
「え、何笑ってるんですか？」
キョトンとして僕を見る朴が面白くて、ついに声を出して笑ってしまった。
「えっ、何なに！？先輩教えて下さいよー！」
「な、何でもない。...クフフ、ふふっ」
えー！？って言う朴も笑っていて、八重歯がチラリと見える。泳ぎすぎて少し疲れた。浜に向かって泳ぎだせば、朴も一緒に泳ぎ始めた。
「あ、そういえば！ボク、奏先輩にもうそろそろヤキソバ作るから呼んできてください、って言われてたんでした！」
「そういうことは早く言えよ。遅くなったかもしれないだろう」
そう言うと、大丈夫です！って自信満々に言った。
どこからその自信が出てくるんだ。
呆れてはあ。とため息をついたけれど、初めての海遊びで興奮している私は、すぐにどうでもよく思えてしまった。
海から上がれば、浮力が無くなった所為か、どっと疲れが襲ってきた。
「...なんか疲れた。」
「大丈夫ですか？」
まだまだ元気そうな朴が私を覗き込むように見てきた。
「大丈夫、疲れただけだから。......意外と疲れるな。」
軽く頭を振って水を落とす。ふう、って息をついた私の横で、「ふふふっ」と朴が笑った。
「アルスマグナの皆で遊んだら、もぉーっと楽しいですよ。皆で遊べば、疲れてても気づかないくらい楽しいんです」
だから、ヤキソバ食べたら、次は皆で泳ぎましょ。
その無邪気な笑顔が、それが本当なんだってわかった。
「...じゃあ、楽しみにしてる。」
ビーサンを履いて歩きだせば、朴が後ろからついてきた。
「じゃあじゃあ！早くまた遊べるように早く行きましょ！！」
私の手を引いて、皆の方へ駆け出した。「危ないだろ」と注意はするものの、私も一緒に駆け出した。
ちょっとだけ、朴を見直した。
ラッキーアイテム
九瓏ケントのビデオカメラ
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NIL(プロフ) - 干し椎茸*さん» 初めまして！読んで下さり、ありがとうございます！青い鳥大歓迎です！これからもよろしくお願いします！！ (2017年12月25日 8時) (
レス) id: 3e4ae99fc9 (このIDを非表示/違反報告)
干し椎茸*(プロフ) - 初めまして！干し椎茸*と申します！いつも小説楽しく読ませていただいています！是非よろしければ青い鳥さん繋がりたいです！これからも頑張ってください！ (2017年12月24日 23時) (レス) id: a817280258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIL | 作成日時：2017年12月24日 5時
