♯71〜最高の残念賞〜 ページ25
「はぁ……ごめんな、A」
「…別に期待はしてませんでしたから」
結果3つとも当たりはしたものの、猫のぬいぐるみは撮ることは出来なかった。
「ほい、これ残念賞。1個取ってるから本当は無いんだけど、お嬢ちゃん美人さんだからおまけ。お兄さん頑張ってたからね」
パチリとウインクをするおじさん。射撃台の上に置かれた大きな段ボール箱を、私と九瓏先生で覗き込む。
「Aが選んでいいよ」
そう言われ、更によく中身を見る。
「あ…」
ふと見つけた、両手大の大きさのロシアンブルーのような猫のぬいぐるみ。
それを箱から取り出す。
「…可愛い」
「お嬢ちゃん、それにするかい？」
「はい。ありがとうございました」
「あい、まいど」
おじさんは、段ボール箱を片付けてしまった。
屋台から背を向けて、カラコロと音を鳴らす。
「それでよかったの？」
「はい。あのミケより可愛いですから。こっちの方がむしろ嬉しいです」
ロシアンブルーのぬいぐるみを、大事に胸元に両手で抱える。
「ありがとうございます、九瓏先生」
普段より近い九瓏先生の顔を見上げて、射的のお礼を伝える。
少し目を丸くした彼は、すぐにふわりと微笑んだ。
「喜んでもらえたならよかった。あー緊張した！」
はぁ〜、と大きく息を吐いてみせる九瓏先生にクスクスと笑っていると、私の携帯がなった。
「もしもし」
『ちょっとA先輩！今どこですか？！』
『Aちゃーん！せんせー？』
あまりの大声に1度耳からスマホを外す。
スピーカーにしてから、九瓏先生の方に少し近づけて話す。
「悪い、射的してたんだ。九瓏先生も一緒だから、直ぐに合流しよう。今どこだ？」
『射的屋なら今近くです！えっとー…今チョコバナナのとこです！』
「じゃあそこに行くから、動くなよ？」
『はーい！』
『Aちゃんの分のチョコバナナも買っといてあげるねー』
「ありがとうございます」
電話を切って、チョコバナナの屋台を探す。直ぐ近くにあったその屋台を九瓏先生が見つけ、私達と朴と榊原先輩は直ぐに合流できた。
ラッキーアイテム
九瓏ケントのビデオカメラ
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NIL(プロフ) - 干し椎茸*さん» 初めまして！読んで下さり、ありがとうございます！青い鳥大歓迎です！これからもよろしくお願いします！！ (2017年12月25日 8時) (
レス) id: 3e4ae99fc9 (このIDを非表示/違反報告)
干し椎茸*(プロフ) - 初めまして！干し椎茸*と申します！いつも小説楽しく読ませていただいています！是非よろしければ青い鳥さん繋がりたいです！これからも頑張ってください！ (2017年12月24日 23時) (レス) id: a817280258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIL | 作成日時：2017年12月24日 5時
