♯67〜合流〜 ページ21
カラン、コロン、とヒールが高くなっている下駄を鳴らして歩く。それも、祭りの会場に近づくと、気にならなくなった。
「…祭りって、こんなに賑やかなんだな」
「そうよ？忘れた？」
「久々すぎてな」
くすくすと笑う華夜は、外では大人しくしているタイプだ。女二人で歩けば、待ち合わせ場所に着くまでが大変だった。
「ねぇお姉さんたち。俺らと祭り回らない？」
「あ、えっと…」
「悪いな。俺男なんだよ。コイツの頼みで女装中なんだ。ナンパなら他あたりな」
自分の中の低めの声でそう言い、行くぞ、と華夜の肩を抱いて人混みに紛れる。
「アンタさすがね」
「やめろ。早く合流しねぇとな」
少し早歩きで待ち合わせ場所まで行く。
数歩歩くとナンパされる状況で、めんどくさくなった私は、ことある事に「うるせぇ」と蹴散らしていった。
それでもしょっちゅう立ち止まる羽目になってしまい、待ち合わせにはちょっと遅れてしまった。
歩きにくい浴衣と下駄で頑張って早歩きで着いた入口には、既に5人が集まっていた。
「悪い、待たせた」
5人に声をかけると、ﾋﾟｼﾘ、と固まってしまった。
「…アルス大丈夫？」
「……分からん。」
華夜が、おーい？と声をかけると、我に返った5人が首をブンブン横に振った。
「…大丈夫か？」
「あ、ああ。…似合ってるな、浴衣」
「……ありがと。」
いつもと違う格好だから、尚更恥ずかしい褒め言葉。思わず彼らから顔を逸らしてしまう。
「何故茂南さんがここに？」
「ん？ああ、私の親友でな。浴衣持ってなかったから、コイツに借りたんだ」
なるほど、って泉が頷くと、話題の華夜は1歩前に出て自己紹介した。
「こんばんは。いつもAがお世話になってます。Aの親友の、2年C組茂南華夜です！」
「いやいや。むしろAにはいつも世話になってるよ」
九瓏先生がそう言う。確かに！って、朴と榊原先輩が笑った。
それにため息をついてると、じゃあじゃあ！と榊原先輩が華夜に近づいた。
「華夜ちゃんも一緒に回ろうよ！これから1人はつまんないでしょ？」
「あ、確かにA送り届けたあとは考えてなかった。じゃあお言葉に甘えてもいいですか？」
「おう！じゃ、早速行こうぜー」
軽いノリの華夜と神生。2人はスタスタと気ままに歩き始めた。
……打ち解けるの早くないか？
ラッキーアイテム
九瓏ケントのビデオカメラ
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NIL(プロフ) - 干し椎茸*さん» 初めまして！読んで下さり、ありがとうございます！青い鳥大歓迎です！これからもよろしくお願いします！！ (2017年12月25日 8時) (
レス) id: 3e4ae99fc9 (このIDを非表示/違反報告)
干し椎茸*(プロフ) - 初めまして！干し椎茸*と申します！いつも小説楽しく読ませていただいています！是非よろしければ青い鳥さん繋がりたいです！これからも頑張ってください！ (2017年12月24日 23時) (レス) id: a817280258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIL | 作成日時：2017年12月24日 5時
