Agapanthus (ページ28)

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嗅覚ページ28

･YG

匂いは五感のうちのその他より人間の記憶に濃く残るものである。

JN｢いやぁ、ユンギ、あれはナイスだったよ。｣

YG｢やっぱり買ってよかった、あの香水。｣

TH｢なんのはなし？？｣

Aを口説き落として洗脳まがいなことをしてたあの日のホテル。

あのまま香水を吹きかけなくても効果はあっただろうけど、また会いたくなるのに匂いで興奮してるAを想像したら最高すぎた。

あの日の匂いを思い出して、Aは必ず俺たちに会いたくなる。

JM｢やっぱり詰めが甘かったんだね、僕ら。｣

JK｢うまくトロトロにしたと思ったのに。｣

マンネたちは優しすぎた。

俺たちは……そう優しくないのかもしれない。

ホソガなんて首絞めてたからな。

ジンヒョンからの角度じゃ見えてなかったけど俺は見てた。

JN｢電話、かかってこないかなー？｣

HS｢待ってた方が来ないと思いますけど。さ、早く立って練習しましょうね。｣

JN｢はーい……｣

練習室でのダンス練習もそろそろ大詰め。

あとは動線の確認とか最終的なことばっかりだ。

この調子だとあと二時間くらいで帰れそうだな。

JM｢ユンギヒョン早く帰りたいって顔してる。｣

YG｢当たり前だろ。｣

NM｢俺は作業室に残ろうと思ってるんですけどユンギヒョンは帰りますか？｣

YG｢……うわ、迷う、残りたくなってきた。……いや、帰る。｣

HS｢はい、集中！｣

ホソガが手を叩いて俺たちを鏡の前に立たせる。

あともうちょっとで退勤だ。

座り込みたい足に鞭を売ってダンスの練習を続けた。

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JN｢あーーー、ほんとに疲れた！｣

YG｢帰るわ俺。｣

NM｢そうですか……｣

JK｢ジミニヒョン、帰りましょ。｣

JM｢なんか食べて帰る？テヒョンイも行く？｣

TH｢いく。｣

HS｢ナムジュナ、俺も作業室行くよ。｣

バラバラと練習室から出ていくメンバー。

マンネたちと作業室へ向かう2人が出ていった。

俺も出ていこうと足を進めたその時。

JN｢えっ、｣

ジンヒョンがスマホを見て情けない声をあげるから気になって立ち止まった。

JN｢……。｣

今度はにやにやしながら口元を抑えてる。

YG｢どうしたんですか。｣

JN｢着信履歴5件。｣

同じ家の番号から5件、ちょうど2時間前から何分か置きにかかってきてる。

サセンじゃないとしてジンヒョンの電話にかけてくるのは……

JN｢A……かな？｣

こうも早く効果が現れるなんて、ほんとに面白いな。