ラプラスの天使【d!】 (ページ17)

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第17話ページ17

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「………なんや、Aか…驚かせんなや…」

どないしたん？と横にある籠の前にバケツを何気なく置きながら聞くと、口を開け呆然とするだけで何も言わないA。

シャオロン達は作ったものを後ろに隠し、だんだん溶けているのを横目で見る。

「い、今、さ……」

シャオロン達の方を指さしながら言った。

俺は冷や汗が滝のように流れている気分だった。

「なんで……氷があるの……？」

………。

「なんでってそりゃぁ…」

な、な、なんて言えばええんや…？

「今完全に何も無いところから出た…よね？氷…」

「え………見てたん？」

「あっ……えと……」

シッマの鋭い発言に狼狽えるA。何かを察して、「なんでもない、なんでも…ない」と、見えたであろうこの怪奇現象を見てないフリをし出した。

「えと、食べ物取りにきたんでしょ？荷物…持とうか？」

目の焦点が色んな方向を向くAを見て、悲しい気持ちになる。もう言ってええやろ…

「ん、帰ろか」

4人で元来た道を戻る。
Aにこのことを知られ、これからあいつらに怒られるんだと、気を落とすのが半分、なんでAがこっちに来ているのかと苛立ち、疑問に思うのが半分。

きっと他の2人も今の俺の心境とあんま変わらん思う。

なんでAこっちに来てん…！あっちにおれや！
そもそも此奴らがじゃれとったせいや！

…いや、グルッペンはもう言っていいみたいな感じやったし、引き入れる言うとったし、別に問題ないやろ。

いやいや！精力とかは話さんつもりだったかもしれんやん！
元を辿ると俺がナイフ持ってこーへんかったらやし…

もうどうすればええんやっ！？
俺が一番怒られる未来しか見えへんっ！！

だんだん洞窟が見えてきて、その入口の前に険しい顔の2人が立っていた。あぁ……もう終わったわ…

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