ラプラスの天使【d!】 (ページ18)

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第18話ページ18

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「ご苦労さん。何もなかったか？」

「おん、大丈夫やで」

「嘘つくななんかあったやろ」

顔みたら分かる、とトントンが呆れながら言う。
やっぱバレた…

後ろめたさを感じて2人の顔を真正面から見れない。

「はぁ……当てたろか？精力を使っとうとこバレた」

えっ、えっ、えっ、！なんで分かるん？！
もしかして後ろから見とったんかっ？！

俺ら4人の顔を見てまたため息をこぼすトントン。

「全く…お前らはまだ危機感が足りひんなぁ…あと視野が狭い。あんだけ自身の行動には責任を持てって言っとるのに…」

俺らが、というか俺が毎回なんかやらかす度にトントンから”自分の行動に責任を持て”とこっぴどく言われていた。
にも関わらず毎回毎回なんかはやらかす。

最近では言われ過ぎてて適当に謝っとったけど、今回ばかりは流石に反省した。

「バレたんが政府側の人間やったらどないすんねんっ！」

いつも以上のドスの効いた怒鳴り声に肩が上下に動く。シッマとシャオロンもしゅん、といつもの馬鹿みたいな元気はなく、飼い主に怒られる犬のように萎れている。

Aはというと、怒られる筋合いは無いのに俺らの横に並んで同じように塩らしい顔で立っている。

「…と、トントンくん……あの…わ…私が悪いの！」

急に口を開いたAは何を言うかと思いきや、自分を犠牲にして俺らを庇ったのだ。

「いや、Aは…」

「私が3人にバレないようにこっそり近づくような真似したから、分かんなかった…んだと…思う…」

シャオロンの言葉を遮って言うA。
A自身もこんな形相のトントンは初めてやろうし、俺らより怖いとおもっとるはずやのに…

トントンの方をチラッと見ると、さっきの怒りモードは抜けてまた困ったような顔に変わる。

「あのなぁA、君がこっそり近づこうが何やろうが、人の気配に気付かず気い抜いてる此奴らがいけないんや。庇う必要なんてあらへん」

トントンの言う通りや。俺らは人の気配に気づけるようにならんとあかんし、そういう訓練も多少はやって来た。なのに今回気付けへんかったんは俺らの注意不足のせいや。

「すまんトントン…俺が採る道具持ってけーへんかったから」

すまん…ともう一度謝る。

「まぁ、反省しとるみたいやし、説教はそんぐらいにして今後の話をしようやないか」

今まで黙っていたグルッペンが口を開く。
今後ってことは…
そういうことやんな……