ラプラスの天使【d!】 (ページ2)

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第2話ページ2

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「くそっ！あの小娘どこ行ったっ！！」

絶対とっ捕まえてやるっ！と叫びながらこの場から離れていく。私は竪樋を登りきり、その家の屋根で寝転んだ。

もし諦めてたら、あの物騒な人達に捕まっていただろうと考えると、体の震えはまだ止まる気配はなかった。

「お母さん……お父さん……！」

楽しい晩御飯の最中にあの人達は訪ねてきた。そして直ぐにお父さんを銃で射殺。お母さんは私を庇って刃物で刺された。私は咄嗟に窓から家を飛び出してこの路地裏まで走ってきたんだ。

一瞬の事だったからよく覚えてないけど、お母さんが"ラプラス・シモン"って叫んでた気がする。

シモンって、私の親戚のことだよねきっと。

誰のことなんだろ…？

とりあえず私もここから離れよう…またすぐ見つかってしまうかもしれない。

鉛のように重い足を無理やり立たせ、周りを見渡す。北の方に人の群れが見えた。

そうだあそこに行って人に混ざりながら別の遠い所へ行こう。そうしたら殺されない。

こうして走れメロスの主人公のように、屋根をつたってまた、走り出す。

途中、ハシゴが掛けてあったのでそれを使って下まで降りた。右左確認し、追いかけて来てないのを確認して人のいる方へ駆け出した。

だんだん近付くと、何かの祭典をやっているような賑やかな声や音が聞こえて来た。

泣き止んでいた目からまた涙が溢れ出す。

自分でも何故かは分からない。でもどうしてか、他人なのにこの雰囲気が暖かく思えて、早く包まれたくて、最後の力を振り絞り路地裏を走った。

誰か……誰か……

私を助けてっ……！！

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