ラプラスの天使【d!】 (ページ8)

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第8話ページ8

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洞窟の中へ入り、石が円状に並べられてる所を発見。その上には黒く焦げたぼろぼろの網が置いてあった。

えっと……何をすればいいんだ？

自分が火起こしについて知っているのは、一番原始的なやり方だけ。平板の上に穴を開けてそこに綿とかを詰めて棒で擦る方法。

「とりあえず平べっこい板…」

そこら辺に重ねてある平たい板を持ってきて、コネシマくんからもらった枝で擦ってみる。

途中、手袋が破れるかもしれないと思い外してやってみた。が、

できない…そもそも板に穴があいていないし、綿もない。

「これでどーやって火付けろっていうの……」

ため息を着きながら石の真ん中に枝を並べていると、

「枯葉持ってきたで」

後ろを振り向くとコネシマくんがいた。

「コネシマくん、火着かないんだけど、いつもどういう方法で着けてる？」

「マッチやけど」

「え」

マ…ッチ…？

そこに有るやん、と指さした所を見れば、なんと今までの苦労はなんだったのか…マッチが普通に置いてあった。

「あ〜……」

「は、お前…なんでそんな原始的なやり方でやっとるん？w」

アホやん、と直球で言われて癪に障ったがその通りなので何も言わなかった。

「あーあーあーあー、手の平擦れとるやん…」

「あっ……」

両手を表に向けると、水脹れや皮が破けていた。

「世話が焼ける奴やなぁ……き！」

「っはい！」

手の平を見たコネシマくんは、呟いた後手首を掴んで奥の方へ引っ張って行く。
そして救急箱から緑色のクリームを取り出した。

「手、出し」

「………痛っ！」

そのクリームを人差し指ですくうと、私の手を支えながら丁寧に塗っていく。すごいヒリヒリするけど

ガーゼみたいなのを手の平に貼り付け、もう片方も同じようにやる。

「ん」

「あ、ありがと」

「今度からちゃんと周りみてからやれ、分かった？」

「はい、ごめんなさい…」

その後一緒に火を着けてくれた。
今日はコネシマくんの優しい所を知れた気がする。

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