(名前)side ページ16
台所から、トントンという包丁の音が聞こえてくる。
昔は、よくお母さんが肉じゃが作ってくれたっけ…
なんて、思いながら夢野先生の愛用している椅子の上でテレビを眺めていると、ふとある事を思い出した。
貴「…って夢野先生!観音坂さんに何も言わないで出ていっちゃいましたけど、大丈夫なんですかね…」
台所にいる夢野先生に向かって訪ねる。
駅でも助けて貰って、ご飯まで奢ってもらいそうになって勝手に出ていって…
うわ。今思い出すだけでも随分と失礼な事しちゃってるよね…
幻「帝統に連絡を入れたから大丈夫だろう。それに、出る時に一応、代金は置いてきた。安心したまえ」
夢野先生が淡々と告げる。
貴「…それ、いいのかなぁ?」
そう呟きながら、またテレビを見る。
また、観音坂さんに会ったら謝らないと
確か家近くって言ってたし、会う機会もあるかもしれないよね…
呑気にそんな事を考えていると、テレビから人気女優の結婚についての話題が出てきた。
貴「結婚…か」
小さい頃から、特別人より秀でている部分があるわけでもなく
普通という概念の元育った私は、どこかの少女漫画や、小説のようなヒロインになんてなれやしなかった。
高校の頃に一度告白された以降は、男性との関わりが全く無い。
それに、今頃そんな小説みたいな恋愛とかなんて
貴「…もう、遅いか」
幻「何が遅いんだい?」
貴「ひっ!夢野先生!?」
幻「…君のご要望の肉じゃがを作ってやったのに何だい。その顔は」
貴「ぐっ…。はいはい、すみませんでした!」
不満そうに、少し頬を膨らませる夢野先生を見て少し可愛いと思ってしまったのが何だか悔しかった。
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山菜かるは - コメントありがとうございます!ひふみんですねww (2018年8月30日 15時) (レス) id: 68eb26fbea (このIDを非表示/違反報告)
華の幽霊《sgsyu》(プロフ) - 初コメ失礼致します。お気に入り登録数が123人で笑ってしまいました。コメント失礼しました (2018年8月29日 16時) (レス) id: db4eb032b8 (このIDを非表示/違反報告)
山菜かるは - 全然大丈夫ですよ!嬉しいコメントありがとうございます! (2018年8月23日 19時) (レス) id: 68eb26fbea (このIDを非表示/違反報告)
山菜かるは - みーぬっ!さん、ありがとうございます!とても嬉しいです!夢野先生尊いですよね…!更新頑張りますね! (2018年8月23日 19時) (レス) id: 68eb26fbea (このIDを非表示/違反報告)
みーぬっ!@コミュ低浮上気味(プロフ) - あ、会話に割り込んじゃったかな……すみませんm(*_ _)m (2018年8月22日 21時) (レス) id: fca7ce55ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山菜かるは | 作成日時:2018年6月16日 15時