彼女は青空と僕が嫌いだった【ヒプマイ】

幻太郎side ページ2

幻「今日も、君のその嫌な顔を見ないといけないのが非常に腹立だしいよ」


書類を運んで来た彼女にそう告げる。


貴「そうですか」


幻「嘘だよ」


貴「そうですか」




いつもいつもつまらない反応なAに、ため息をつきながら書類を整理するAに話しかける。



幻「君、ちゃんとご飯食べてるのかい？」




貴「…？昨日の朝、食べましたよ」



不思議そうに言う彼女に呆れる。




幻「今日の朝は？」





貴「珈琲飲んで来ましたよ」





どうりでこんなに細いわけだ。





幻「珈琲は、食べたには入らない」





貴「…はあ」





幻「まあ、小生は３日前から水しか飲んでないよ。食べる間も惜しいからね」




貴「じゃ、なんでこんなに仕事遅いんですか」





幻「嘘だからだよ」





笑顔でそう言うと、Aに書類で軽く叩かれそうになった。




はぁとため息を吐いて、「もういいです」と彼女が出ていこうとした。




貴「原稿なるべく早く仕上げてくださいね」





幻「ねぇ。」






貴「はい？」






幻「ちょっと、寒いから二人で珈琲でも買いに行かないかい？」






貴「今、夏です」







暑そうにしている彼女に「嘘だよ」と言うと「分かってますよ」と少しだけ笑った。

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