才虎芽斗吏を娶り隊！

Ψプロポーズ大作戦！？ 前編 ページ38

…この前の才虎君の反応で確信してしまった。


才虎君はまだ照橋さんに好意を寄せている。






正直言って私は残念なんて思ってない。


だって、好きな人が幸せになるならそれだけでいいじゃないか。








『…才虎君。話があるんだけどさ。』



芽斗吏「どうした？昨日のゲームの話ならお断りだぞ。またやろうなんて言わないでくれよ…。」



そうだった。
そういえば昨日才虎君をゲームでフルボッコにしてから拗ねちゃってたんだっけ。





『今日はその話じゃなくて…。才虎君の好きな人の事だよ。』


才虎君が動揺した。
必死に冷静を保とうとしているが目が泳いでいる。




何を言っているのか分からないのであろう。
私はここでたたみかけた。


『照橋さんの事まだ好きなんでしょ？』



芽斗吏「…は？」


『別に隠さなくていいんだよ？自分に正直になれって！』

肩をガシッとつかむ。


芽斗吏「いや…。」


『という事で才虎君、再プロポーズ大作戦始動だよ！』


芽斗吏「…。別に、いいんだがな。」



その言葉は私の耳に届かずに消えていってしまった。









『という事で話し合っていきましょう、才虎君がフラれた理由について！』


いや、どんな侮辱だこれは。

変態貧乏に休み時間に話があると言われ、一応参加したのが間違いだった。



過去の傷口を軽くえぐることになるぞ…。



『実のところ私はプロポーズの場面を見ていたんだよね。』


芽斗吏「は！？…あの時トイレにいたって言うのか！？」


それは初耳だな。

しかし俺は心美と眼鏡貧乏以外の気配は感じなかったのだが…。


『どうやって侵入したか気になるでしょ？…実は最初から女子トイレにいたんだよね。あ、偶然だからね。』




芽斗吏「…そういうことかよ…。」


そういえば俺は女子トイレを男子トイレに改造したんだったな。


その時、偶然変態貧乏に聞かれてしまったという訳か。


『よし、ここから何で才虎君がフラれたか調査
するよ！…うーん、やっぱり場所だよね。だってトイレでプロポーズはないでしょ。』

軽く侮辱してきやがった。



芽斗吏「…悪かったな。その時は心美が出てこなかったから仕方がない事だ。」





『うーん…才虎君、今日の放課後空いてる？』



芽斗吏「空いてるが、どうしたんだ？」




『決まってるじゃん、予行練習だよ！』




…帰ってもいいか？

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