才虎芽斗吏を娶り隊！

病み上がりは心配されるもの 中編 ページ36

授業が終わり、休み時間。
私は鳥束に相談しようと席を立った。


芽斗吏「…どこへ行くんだ？これから話があるんだが。」


『ん？鳥束のとこだよ。すぐ戻ってくるから。ほらほら、病み上がりなんだから無茶しない。』

そう言って教室を出ようとする。



芽斗吏「…。待て、俺も行く。」


『…え。』









鳥束「…だから才虎が一緒なんですか。」


芽斗吏「才虎様と呼べ。」


はあ…。どうしてこうなったんだろう。
私はただ鳥束に相談しようとしていただけなのにな。

…才虎君に余計な心配かけたくないのにな。



いや、待てよ？
これって裏を返せば嫉妬してるって事じゃない？

なんか最近、ツンよりデレが多くなったけどそれは成長したと言えるのだろうか。



鳥束「…で、用件はなんですか？」


『あ、いや…その…。』


チラリと才虎君の方を見る。

…心なしかいつもより機嫌が悪そうだ。


こんな中、幽霊が見えたなんて言ったら私の精神がおかしくなったと思われるだろうし…。


さて、どうしようか。


相変わらず幽霊は私の背中に憑いてる状態だ。

…なんだか肩が重い。



芽斗吏「どうした。俺がいたら話せない事でもあるのか？」


『いや、それは…。』



鳥束「もしかして…告白っスか！？いやあ、俺もモテ期が来ちゃいましたか！」


いきなり高笑いをする鳥束。


お願いだから誤解されるような事言わないで！



芽斗吏「ほう…。」



今にもぶち切れそうな才虎君。
あ、ヤバい。人生最大の危機かもしれない。



そう思っていると誰かが才虎君の肩を掴んだ。


窪谷須「おいおい、落ち着けって。」


『窪谷須…？なんでいきなり！？』


またいきなり飛び出してきた。
この学校は影が薄い奴が多いのだろうか…。


芽斗吏「お前には関係ないだろう！」


騒いでいる才虎君を見ていると窪谷須と目が合った。


…そして謎のウインクをされた。



え、どうしたの窪谷須。
ウインクなんてお前のキャラじゃなかったじゃん。


…そして鳥束は何故か驚いていた。


鳥束「これが、斉木さんの言っていた…。」



『何か言った？』


鳥束「…そういえば言ってなかったっスね。すぐにあの幽霊から離れてください。…あいつは、危険です。」



『…え？』

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