仲良くなった訳を教えようか。 後編 ページ17
ぶつぶつと言いながらも一応屋敷の中を案内してくれる才虎君。
そして最後にパーティーの会場を見せてくれた。
…思っていた以上に豪華だった。
長いテーブルの上には美味しそうな料理が並べられ、部屋の隅の方には執事の方が一列に並んでいた。
いくらたっても微動だにせず、一瞬人形ではないかと疑ってしまう。
「…どうだ。少しは格の違いが分かっただろう?」
私は首を縦に振った。
「…そうか。ならば出ていけ。」
「は?」
「聞いていなかったのか?今すぐ出ていけ。…どうせ親父もお前に格の違いを見せるために家に連れ込んだに決まっている。…目障りだ。」
私になんの恨みがあるのだろうか。
「嫌だ。出ていかない。」
「またそれか!どうせ金が欲しいのだろう?いくら欲しいんだ!言ってみろ!!」
才虎君は何か勘違いをしているようだ。
「…ばっかじゃないの?いい?この世では金で動かない人もいるんだよ。何もかも思い道理になる人生なんて、存在しないよ?才虎君も薄々分かってるんだよね?」
「…うるさい。」
「私は才虎君自身に惚れたんだよ?一目惚れだよ?お金を持ってるから好きだって言ってる訳じゃ無いんだよ?」
「うるさい!…出ていけ!」
そう言うと周りの人が一斉に動きだし、私を屋敷の外へ放り出した。
「…なんなんだ。…あいつは。」
その頃、才虎君は顔を真っ赤にしていた。
次の日、学校にて。
「才虎君、おはよう!」
いつものように挨拶をする。
いつもは無視されるが、今日は…
「おはよう。」
返してきてくれた。
少しにやけていると、また才虎君に注意された。
「まあ、こんな感じかな。」
「才虎…。お前って素直な所もあるんだな。」
「うるさい。」
才虎君は今でも全否定しているが、きっと才虎君の何かが変わったのだろう。
「それに、昔の…アイツを思い出しただけだ。」
「え!?昔って…もしかして小さい頃実は会っていたパターン!?」
「確かに小さい頃会っていたら忘れなかっただろうな…そのウザさで。」
「え、ひどい。」
笑い声が教室に響いた。
あのとき思い出してしまった。
小さい頃から俺にべったりだった、うるさいあいつのことを。
やはり、あいつらは似た者同士なのかもしれない。
…あいつは今、元気だろうか。
空を見上げそう思った。
白河 (人1)才虎への好感度…100
才虎 芽斗吏(人1)への好感度…60
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腹のなりがヤバイです - この作品実に素晴らしいんですけども1つ訂正していただいてもいいですか? 話があるんだ。後編 守護霊の守護が主語になってましたのでお願いします! (2020年1月12日 17時) (レス) id: c172e98498 (このIDを非表示/違反報告)
リプトン - ねくとさん» ありがとうございます!コメントが私の励みになるんで、とても嬉しいです!さて、関係ない話ですがネタ切れなのでこれからはちょくちょく漫画の話もいれていきますよ!アレンジを加えてるかもしれませんが更新を楽しみにしていてください! (2018年8月22日 1時) (レス) id: 834b297079 (このIDを非表示/違反報告)
ねくと(プロフ) - 更新ありがたい!!!いつも楽しみにしてます三┏( ^о^)┛ (2018年8月22日 1時) (レス) id: eadfa370ea (このIDを非表示/違反報告)
リプトン - よつばさん» ありがとうございます!そして返信遅れてすみませんでした。ランキング…ですか。やはり書いている以上、一回くらいは載りたいと思いますかね。でも第一優先は読者の方に楽しんで貰えることなのでこれからも頑張っていきます!ちなみに…伏線は私の得意分野です! (2018年8月10日 17時) (レス) id: 834b297079 (このIDを非表示/違反報告)
よつば - すっごく面白いです!ストーリーとか伏線とかしっかりしていてなるほど、と思いました!こういう作品がランキングとかに乗ってほしいんですよ! (2018年8月8日 8時) (レス) id: aa97879c84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リプトン | 作成日時:2018年7月15日 9時