2日目〈吐露〉 ページ22
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あれからずっと、涼太は包帯が巻かれた左手で阿部ちゃんの頭を撫でていた。
その表情が心の底から安堵しているように見えて、
涼太が阿部ちゃんを守るために気を張り続けていたのをひしひしと感じた。
だけど、俺はまだ、涼太の気持ちを聞いてない。
sk「涼太は?大丈夫?」
dt「......大丈夫だよ」
sk「佐久間さん、これでも涼太よりお兄さんなんだけどな」
dt「ふふっ、何それ...(笑)」
何それ、って微笑みながらも涼太は一筋涙を零した。
やっぱり我慢してたんじゃん。
さっきも泣いてたもんね。限界なんでしょ。
それでもすぐに涙を拭うと、少し話を聞いて欲しいと言ってきて。
涼太が教えてくれたのは、
阿部ちゃんが目を覚ますまでに起きたことだった。
dt「先に目が覚めたのは俺だった。阿部とは別の部屋にいて、目の前に男がいた。
たぶん、阿部のストーカーだと思う。
お前さえいなければとか邪魔だとか罵倒浴びせられながら、
俺も、その...そういうこと、をされた...
抵抗すれば殴られたり痛めつけられてさ。
まるで憂さ晴らしするみたいに。
その時は阿部がどうなってるのか分かんなかったけど、同じ想いはさせたくないって思った。
でも...っ、」
sk「っ...」
dt「でも首絞められた時に気絶しちゃって。次に気付いたら阿部が目の前で襲われてた。
必死で止めて、なんとか最後まで行かずに済んで。
......あとは聞いてると思う」
sk「涼太...!」
dt「わ、ちょっと...っ、痛い...ッ」
あまりに悲惨すぎて、聞いてて息が苦しくなった。
淡々と一点を見つめて話す涼太を見て、俺がむしろ泣けてきちゃって...
話を終えた涼太に思わず抱きついた。
男2人が抱き合って何してんだろって感じだけど。
今は涼太の存在を感じたかったんだと思う。
無事...って言っていいのかわからない...
だけど...
本当、戻ってきてくれて良かった...っ
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苺(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます!次回更新たのしみにしております、お身体にはお気を付けてくださいね(*´-`) (2019年12月8日 12時) (レス) id: 2b505c53ee (このIDを非表示/違反報告)
azuvixx(プロフ) - さっくんの優しさが現れる作品だなと思います。凄く続きが楽しみです! (2019年11月24日 11時) (レス) id: 06f1cacbb4 (このIDを非表示/違反報告)
月の兎(プロフ) - 初めまして。まさかブイの面々が出てくるとは思いませんでした。ぶいすの担の私歓喜です(笑)続きも楽しみにしております! (2019年11月21日 23時) (レス) id: 9b6fe057d4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが気になります。 (2019年11月18日 9時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
美福(プロフ) - 更新の通知が来る度に凄く嬉しくてウキウキして見ています!これからも更新楽しみにしてます!頑張ってくださいね! (2019年11月17日 13時) (レス) id: 9e6bdd0fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おれんじ | 作成日時:2019年11月11日 21時