２日目〈覚醒〉 ページ21
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dt「......っ、」
目を覚ますと、俺はベッドに寝かされていた。
そうだ、佐久間に連れられて病院来たんだよな...
あのまま寝ちゃったのか...
sk「あ、起きた？」
dt「、さくま...」
sk「ちょうど今点滴終わったところ。看護師さん呼んだからちょっと待ってような」
dt「うん、」
人懐っこい佐久間の笑みに安心した俺は、ようやく右手のぬくもりに気付いた。
痛みを堪えて上半身を起こそうとすれば、佐久間が慌てて背中を支えてくれる。
見れば、阿部が俺の手を握ったまま眠っていた。
sk「泣き疲れたみたい。俺も色々聞いちゃったからさ。起こすのも悪くてそのままにしちゃった」
dt「色々って...全部聞いたの？」
sk「うーん、多分？阿部ちゃんが覚えてる限りは」
dt「そっか...」
阿部、話せたんだ...
たとえ佐久間1人だけだったとしても、誰かに話すことができたならよかった。
安心したように眠る阿部を見て、そう思った。
sk「阿部ちゃんね、ずっと涼太に謝ってた。特に足の傷見てからは」
dt「えっ、見たの...？」
sk「見たよ。正直、ちょっとえぐかった。ほんと無理しすぎ」
dt「ごめん...」
ズキズキと痛みを主張する足がどうなっているのかは、
自分では見てないし分からない。
だけど佐久間の顔を見る限り、単に擦れたとかではないんだろうな...なんて少し他人行儀に考える。
sk「お医者さんも、早く洗ったり冷やしたりすればもう少し傷の状態良かっただろうにって言ってたよ」
dt「...うん、」
sk「なんで頑なに隠したりなんかしたの？何となく、予想はつくけど」
dt「阿部に心配かけたくなかったのもあるんだけどさ、......怖かったんだよね、傷を見るのが」
病は気から、って言うし、怪我の状態を見たら強がることもできなくなる気がして。
大したことない、って言い聞かせてた。
しばらく佐久間と話をしていれば、看護師さんが点滴を外しに来て、
看「お連れの方も含めて、気分が良くなられてからお帰りいただいて大丈夫ですから」
そう言ってくれた。
診察の会計は佐久間がしてくれてたみたいで、あとでお金払うつもりでいたのに、
sk「2人を守れなかったお詫びだと思って！」
といって先に断られる。
ーー俺の不注意だし、気にしなくていいのに...
と言ったところで聞くやつじゃないのは分かりきっていた。
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苺(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます！次回更新たのしみにしております、お身体にはお気を付けてくださいね(*´-`) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 2b505c53ee (このIDを非表示/違反報告)
azuvixx(プロフ) - さっくんの優しさが現れる作品だなと思います。凄く続きが楽しみです！ (2019年11月24日 11時) (レス) id: 06f1cacbb4 (このIDを非表示/違反報告)
月の兎(プロフ) - 初めまして。まさかブイの面々が出てくるとは思いませんでした。ぶいすの担の私歓喜です（笑）続きも楽しみにしております！ (2019年11月21日 23時) (レス) id: 9b6fe057d4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが気になります。 (2019年11月18日 9時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
美福(プロフ) - 更新の通知が来る度に凄く嬉しくてウキウキして見ています！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってくださいね！ (2019年11月17日 13時) (レス) id: 9e6bdd0fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2019年11月11日 21時
