EP.5-1 愛の温もり ページ14
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目を覚ますと、周りには誰も居なかった。暗いホールの中で1人、ポツンとソファで丸くなっていた身体を起こしたLONEはぼんやりとした頭で階段を登っていく。
緑のプレートがかかる扉をノックもなしに開け放った。
緑「……ノックくらいしてくれる？LONE」
紫「まだやってたの？時間かかってんね」
こちらを見向きもしないことも、ノックをしないで顔を顰められることも、毎度のことなので特に触れずに話を始める。
画面を覗き込めば、羅列するアルファベットと記号と数字に「うひゃ〜…」と声を出さずには居られなかった。
――いけないいけない、また顔顰められちゃったよ。
緑「依頼メールの送信源なら特定したけど」
紫「お、さすがじゃん。一晩でそれは上出来だ」
緑「……厄介な依頼だよ」
紫「そんなの今に始まったことじゃないでしょ(笑)」
プリンターから紙を引き抜いたLONEはザッと目を通すと「1時間後ね、」と言い残して部屋を出て行った。
何か言いたげな目を向けていたRAMUだったが、何も言わずにメールアプリを開く。「18：00」そんな単語１つのメールを一斉送信した彼は、再び情報の海に潜っていった。
一方、ブレーンの部屋を後にしたLONEは自室へと戻り、依頼人のメールを再度開いていた。
紫「必要のない物…か。」
――私たちにはもう必要のない物を処分して頂きたいです。
そんな文で始まる依頼文。やけに丁寧な文章から、まさか人が運ばれてくるとは思っていなかった。まして、あんな純粋無垢な子供が……
人をものだと言う輩は大抵、こちらに敬意もない。
紫「人を処分すること、もう…抵抗なんか無かったはずなんだけどな…」
拳を握りしめれば、容易に思い出せる人肉を切り裂く感覚。骨を砕く痛み。そんな汚れた手が、今さら仕事を拒むなんて思いもしなかった。
あの子に触れたこの手が、温もりを感じたことに驚いた。
紫「あー…もう。イライラする…」
読んでいた資料を机に投げ捨てベッドに倒れ込む。
温もりが枯渇して冷え切ったこの手には、愛情なんてもの熱すぎるから。知らなくていい。……知らないままでいい。
LONEが溺れそうになっていた思考を切り裂くように、ノック音が響き渡る。
赤「…TENDERだけど、LONEいる？」
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aya(プロフ) - eighterなのでパッチ懐かしくなりました！！世界観とかすごいです！続きも気になります、、 (2020年9月19日 18時) (
レス) id: 21fa8df380 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - (名前)vividさん» 普段おちゃらけてる人が真剣な話をしているところが好きなんです(笑) 今後もパッチさん出てくる、…かも？乞うご期待！ (2020年8月31日 12時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)vivid(プロフ) - ここに来てGUMの言葉深いわぁ。元々のパッチのメンバーとの繋がりもまた嬉し（≧∇≦） (2020年8月16日 6時) (レス) id: 99ce633299 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - さっちいさん» ご指摘ありがとうございます！他にも誤字脱字等もあるかもしれませんが、ぜひ作品を楽しんでいただければと思います…！(^^;) (2020年8月9日 22時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
さっちい(プロフ) - コメント失礼します。設定の阿部ちゃんの所、 常にラムネを持ち歩いてお里 となっていますが、 持ち歩いており の間違いだと思います！ (2020年8月9日 21時) (レス) id: 9ffff271c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年7月11日 18時
