ただいま、おかえり。 (ページ9)

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仲間ページ9

You side
(まだカコです。)

仲間やろ

丈くん、ほんまにごめんなさい。

仲間やって言ってくれたこともいつもの優しい丈くんじゃなくて納得いかないって引き止めてくれたんもとても苦しかったけど、嬉しかった。

やけどそれやから

大切な人やから言われへん。

言ったらなにかが変わってしまいそうやから。

涙を抑えてみんなの元に戻った。

あと2週間、全力で楽しまなって思った。

正門くんにもちゃんと言わな。

12月にある公演に向けてみんな準備に追われていた。正門くんもそのときダンスのレッスンの休憩中だった。

『正門くん、ちょっと今ええ？』

正「ええで。どしたん。」

『ちょっと話があって』

正直、丈くんに話したありやったから怖かった。だけど今までたくさんお世話になった2人に黙っていなくなるわけにはいかなかった。

優しい正門くんは昔からいつも私が話し出すのを黙って待っててくれる。

『私、10月いっぱいで事務所辞めることにした。』

返答はすぐ返ってきた。

正「そっか。聞かんでもわかると思うけど俺は反対やで。つい1週間前まで一緒に上目指そうって言われてた人に辞める言われたら俺どうしたらいいねん。」

そうだ。確かにこの前廉くんが帰ってきたので同期の西畑、正門、花駕、永瀬の5人でご飯に行った。廉くんから沢山の刺激を受け、負けてられんから場所や場面は違うかもやけどみんなそれぞれ頑張ろなって話をした。私やってそのつもりやった。

つい3日前まで。

正「急にどうしたん」

いつでもこの人は本当に優しい。これにずっと甘やかしてもらってきた。

『ごめん、言いたくない。ほんまごめん。』

そんな正門くんもさすがにこの言葉には顔色が曇った。

正「今回ばかりはAの味方はできへん。もう一回ちゃんと考えや。」

正「休憩終わるから戻るわ。」

いつも目を見て話を聞いてくれる正門くんは、一度も目を見てくれなかった。