ただいま、おかえり。 (ページ8)

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あの日のことページ8

丈一郎side

Aが帰ってきた。

その瞬間俺は3年前のあの日の記憶がフラッシュバックしてきた。

正門も同じやろう。

ーーー2015年の秋ーーー

俺と正門はAのことを妹のように可愛がっていた。9歳でジャニーズに入ったAはずっと男の中で生活してきた。同期で一緒に入ってきたしっかり者の正門とAと一緒で幼いときからジャニーズにいる先輩の俺はその時からずっとお世話係のようなもんやった。今もAは反抗期だし周りともあまり話そうとしないけど俺ら2人にはいつもなんでも話してくれた。

それはクリパに向けての打ち合わせが始まろうとしていた時やった。

『丈くん、ちょっとええ？？』

「おん、どうした」

今までにも話を聞く機会は何回もあったが、2人きりになるために誰もいない場所まで連れていかれたのは初めてだった。

『私、、、

事務所辞めなあかん。』

ずっと黙ってたAが涙ぐんで言った言葉はこれだった。

「え、何でやねん。急にどうした。」

『理由は言われへん。ほんまにごめん。あと、、ほかのメンバーには言わんといてほしい。』

「そんなん俺納得すると思うか？今まで何でも話してくれとったのに急に言われへんとか言われても、、、、」

俺はそう言って頭抱えることしかできんかった。

『正門くんには言おうと思ってる。だけど最後までみんなと笑顔でいたいねん。言わんといて。』

「正門も絶対理由なしでそんなん許さんで。なんで俺らに言われへんねん。

仲間やろ

行くなや。」

少し強く言ってしまった。Aにこんな荒ぶった言い方をしてしまったのは初めてだった。

だけどおかしいやろこんなん。

Aは謝ることしかしなかった。

『ごめん』

そう言って、Aはみんながいるところに戻っていってしまった。

「謝ってほしいんちゃうねん、、、」

Aはみんなと笑っていた。

俺はそれからAと面と向かって話すことができなかった。

一度もちゃんと話すことなく、10月末、Aは居なくなってしまった。

仲間→←青鳥(^ ^)