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-宗平side-
街を歩き回って２時間以上過ぎた。
大体の店は見たので、ぼんやりと景色を眺めながら歩く。
「ねぇ宗平」
「何？」
「Aって、戦っちゃダメ？」
"え？"と聞き返して、隣を歩くAさんを見る。
聞こえなかったわけじゃなくて、Aさんが何のことを言っているのか分からない。
いきなりすぎて、とりあえず話の内容を理解しようと思った。
「具体的には？」
Aさんはぽつぽつと話し出した。
「Aは、相手を倒したり、斬ったり、できない。それはもう分かってる。でも、Aにだってできる戦い方はあると思うんだ。守ってくれるのは嬉しい。でも、ちょっとだけ申し訳ないんだ。Aはここのみんなにたくさん支えてもらったから、だから、やらなければならないと思う」
Aさんの瞳からは、不確かだけれどしっかりした意志のようなものが感じられた。
俺は少し考えてから、足を止めAさんを向いた。
Aさんもつられて足を止める。
「俺、Aさんのそういうところ、すごくかっこいいと思う」
目を開くAさんに、俺は言葉を続ける。
「俺、茶屋で父さんの手伝いしてるけど、本当は迷ってた。一生ここで働くのかなって。……ある日、風邪を引いたんだ。３日で治った。けど、３日ぶりに店に戻ったら、お客のみんなが温かく心配してくれて。俺の居場所ってここなんだって感じた。自分の居場所だって感じる場所で、一生懸命働くことができる、そんな幸せなことってあるかな？ Aさんは、Aさんが自分の居場所だって思う場所で、自分なりに頑張っていけたら、それは幸せなことだよ」
俺の話を真剣な瞳で聞いてくれるAさんにはにかんで、最後にこう付け足した。
「ただね、甘えてはいけないと思う。自分の居場所だからこそ、大切にしなきゃならない。Aさんには、Aさんにできることがある。俺もそう思うよ」
Aさんはしばらく俺を見つめていたあと、頭で整理できたのか、俺に勢いよく抱きついた。
俺は優しく頭を撫でた。
「そろそろ店が混む頃だ。送ってくよ」
「うん！」
Aさんはまた俺の手を繋いで、帰り道を進んだ。
俺は嬉しかった。
Aさんは今、自分で考えて、自分で動いて、戦おうとしている。
最初に会ったときは、周りに流されるままな雰囲気だった。
新選組にいることは、Aさんにとって良い影響を与えられていることなんだ。
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入華(プロフ) - ヒナミさん» ヒナミさんこんばんは。先輩……！ ありがとうございます！ 前期なので、もうしっかりやっていかなきゃですね(^^;) (2016年12月6日 17時) (
レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナミ - 私は去年、受験生だったので焦りとか大変さとか分かります(;^▽^)受験の方を優先しながらも焦らず頑張って下さいo(`∀´)o (2016年12月6日 8時) (レス) id: 555f6fb54f (このIDを非表示/違反報告)
入華(プロフ) - そうすけさん» そうすけさんこんばんは。ぶつかり合うほど仲は縮まりやすいですからね！今年は寒くなるのが遅い気がしますね。ありがとうございます、お互いに体調管理をしっかりとしていきましょ！ (2016年11月4日 19時) (レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
入華(プロフ) - ヒナミさん» あ想像していただけるのはありがたいです！！やはり文字だけではカズキヨネさんの素晴らしい絵を思い浮かべられないと思うので、カズキヨネさんの描いた薄桜鬼メンバーを思い浮かべながら読んでもらえるとすごく嬉しいです！！ (2016年11月4日 19時) (レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
そうすけ - 主人公と沖田君の仲が深まりつつあるのに心が和みますねぇ。これから更に寒くなるのでインフルエンザには気を付けて！ (2016年11月4日 14時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：入華 | 作成日時：2016年10月8日 19時
