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-土方side-
島原に行き、散々騒いだ夜が過ぎ、朝飯を食う俺たちはAが話すのを黙って聞いていた。
昨日、１人で外に出たAは、鬼に遭遇した。
風間千景、西の頭領だそうだ。
"嫁"や"子"いう言葉に何人かの顔が険しくなったが、どうやらその風間という奴は濃い鬼の血を残したいらしい。
「危ねえんじゃねえか？」
平助が言うと、
「何されるかわかんねえな」
左之助も同意した。
「でも、もてなすって」
「話を聞くからに自己中心的な奴だ。何故初めて会った奴の言葉を信じれる」
珍しく一が発言する。
Aは不思議そうに頭をかしげた。
人を疑うという考えが、まずないらしい。
「でも、良い機会かなって。みんながAを受け入れてくれたから、Aも自分を受け止められたよ。でも、鬼に対してまだすっきりしてないというか……。自分の存在である鬼をそんな風に思うのは、悲しいなって思う」
Aは、どこか寂しそうに笑った。
左之助たちが言葉を詰まらせる。
「行ってみればよいのではないですか？」
山南さんの言葉に平助が何かを言うとしたが、それを言わせず山南さんは言葉を続けた。
「過保護過ぎるのは、良くないと思いますよ。それに、Aさんはその風間という方でなく、鬼に対して興味があり行くのですから、みなさんが心配するようなことはありませんよ。自分のことを知ろうとするのは、良い成長だと思いますが」
山南さんの言い分は、その通りだった。
俺たちは、心身ともに成長の足りないAを、大人として教えてあげなければならない。
だが、だからこそどうしても過保護になり、Aの行動を抑えているのもある。
たくさんの経験をした方が良いと、俺は思う。
ときには見守ることも必要だ。
「A。どれくらいかかるんだ」
「うーん。一晩泊まってくる」
全員の顔が曇ったが、俺は気にせず続けた。
「そいつはいつここに来る？」
「今日の夜だと思うよ」
「そうか。なら明日には必ず戻れ」
「うん！」
Aは嬉しそうに笑った。
もちろん、心配する気持ちは、俺の心にもあった。
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入華(プロフ) - 総ちゃんさん» 感想ありがとうございます！期待に応えられるようがんばりたいです(*'〇'*) (2016年9月27日 22時) (
レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 主人公と沖田さんの関係が気になります。更新楽しみに待ってますね(*´∇｀*)。 (2016年9月26日 12時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
入華(プロフ) - 意見、質問、感想などがあれば書いてくださると嬉しいです！ (2016年9月17日 14時) (レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：入華 | 作成日時：2016年9月17日 14時
