1.identityV ページ4
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ふわりと鼻をくすぐる匂い。安心するいい匂い。
それに暖かい。
この温もりはウチが前々から好きだった温もり。
そう、陰キャの親友...お布団←
布団につつまりながらAはにへらっと笑った。
しかし、次の瞬間目を見開き飛び起きた。
『なんでッ！！ウチ、死んだ筈じゃ....』
常人であればホッと胸を撫で下ろす筈だが、Aはガックリと肩を落としため息を一つ漏らした。
自身の体を見ると吐き気が出そうだ。
そもそも彼女は『死』を望んだのだ
敢えて、仕方なく『死』選んだのではない
自分から望み、選んだのだ。
それなのに、未だ生きている。
Aは気だるい体を引きづりながらベッドから降りた。
ウチが生きてるって事は、ここは病院だよね...
親にどう言い訳しようか試行錯誤しながら辺りを見回すA。
しかし数秒後に違和感を感じた。
病院だとすれば生活感がありすぎる。
それに自分の服が病衣ではないし、病院特有の薬の匂いもしない。
という事は、誰かが此処に連れて来てくれた....？
『もしかして、トリップ？』
いやいや、何故そうなるAよ←
落ち着け落ち着け....
いくらなんでも夢小説みたいな感じで、
『死んだらアニメの世界に転生なう☆』とか
『事故に巻き込まれたらトリップしてたー☆』にはならないよ！
だってウチ、自. 殺だよ！
自. 殺は大罪だってキリストのじっちゃんが言ってたじゃん←
Aはもう一度ベッドに座り直し、頭を抱えた。
しかし、すぐまた立ち上がり期待と不安が入り交じった表情を浮かべた。
『...そうだ、鏡を見ればいい。
アニメ顔になってたらトリップしてるって事だし...』
ワンピ○スかな...？
ヒロア○かな...？
近くにある鏡台に恐る恐る近付き、鏡の方へと目を向ける。
・
『え』
Aは鏡の前の自分に驚いた。
鏡の中の自分はいつもの黒髪とは違い、毛糸の様な物になっている。
手足や服には刺繍糸で縫われたような跡。
首から飛び出しているちょこっとの綿。
そしてもっとも、異質感があるのは目が黒いボタンだという事。
この独特な容姿は見覚えがある
『...identityVだ』
Aは膝から崩れ落ちた。
以前、自分がハマっていたゲームの世界に来れるんんて....これ以上の喜びはない。
しかし、しかしだ
『もっと...可愛くなりたかった...』
声を絞り出す様にしてそう唸るAは、側から見たら異常であった。
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
