26.恐怖 ページ29
目の前に現れた不気味な男にAはフッと安堵の息をついた。
『こんにちは。えっと、一緒に解読しますか？』
仲間なら大丈夫か。Aはそう思ったのだ。
「そんなことは今どうでもいい。」
ニヤニヤと笑いながら近付いてくるピアソンにAは、ここで初めて気持ち悪さを感じた。
まさか...いや、でも。
Aには思い当たる節がいくつもあった。
「お前、いくつなんだ？」
目の前へと迫ってくるピアソン。
『え.....15です....』
怖い。
ゾクゾクと背を這う恐怖。
Aはあとづさりながらも怖がっている素振りを見せないようしっかりとピアソンへ目線を合わせた。
「へぇ、15かぁ」
とんと自分の背が壁につき、何にも守られていない肩にピアソンの手が触れた。
じめっとした手が肌に触れ、挙げ句の果てに目の前には興奮したピアソン。
最悪だ。
「年齢の割には、いい体してるなぁ！」
肩を撫でられる手が気持ち悪い。
嫌だ。怖い。
『だ...れか.....助けて..』
小さな声で言っても誰も来ない。
最悪だ。
ロリコンだと言うのは知っていたが、まさかこんなに見境のない奴だとは思っていなかった。
エマちゃんみたいな可愛い子が対象なんじゃなくて若かったら誰でもいい奴だったなんて.....！
ここで助けを求めて誰かに心配かけたくない...
でも.....
『たすけて.....助けて！』
「うぅっ！？」
思いっきってそう叫べばピアソンが苦しそうに唸りながら、倒れ込んだ。
視界がひらけて、目の前の人物の姿が見える。
「大丈夫か？」
金色の瞳がAを捉えた瞬間、Aはがくりと膝から崩れ落ちた。
よかった。助かった。
不安がダムから出た水のようにどっと流れ出て行く。
「よほど怖かったのだな。」
無表情ではあったが、心配しているのか一向に離れようとしない少年にAは落ち着きを取り戻すことが出来た。
そして、Aは気付くのだった。
あれ、このイケメン.....白黒無常の范無咎さんじゃ....
この世のものとは思えない金色の瞳をAは、唖然と見つめた。
Aの頭はパニック寸前だった。
いや、もうパニックしている。
先程まであんなに怖かった気持ちが吹き飛び、今や目の前の人物への驚きと喜びしかない。
しかし范無咎は目元の皺を寄せ、視線を逸らした。
「すまないな。ハンターに話しかけられるのは嫌だったな....」
顔を曇らせ、背を向ける范無咎にAは焦った。
『ま、待って！』
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
