＊５４ ページ14
兄貴は車を近くのパーキングに停めていて、それに乗って帰宅した。
すでに家には私を捕獲した連絡をしていたのか、出迎えたお母さんとお父さんは怒り心頭で。
私が迷惑をかけただけなのに、兄貴と二人、リビングで正座させられて説教。
でも、とんでもなく怒られた後、お母さんに言われた。
「もうね、Aちゃんが大人ってことは分かってるのよ。でも、あなたはまだこの家の子なの。この家に住んでるの。いつ、どこに、誰といる、それ位は伝えてほしいの」
「……うん」
「彼氏の家にお泊りしたっていいわ。好きな人と一緒に居たいわよね」
「いやいや、だからまだAには早いって言ってるだろう！」
「お父さん？好きな人と一緒に居たいってそんなに悪いことかしら」
「……それは」
「Aちゃん、お母さんね、こんな大きくなるまで元気に育ってくれたこと、本当に嬉しいの。恋バナって言うの？そういうのも、してみたいのよ」
「……うん」
「だからこそ、約束事はきっちりと守って。いつかお嫁に出す日まで……もちろんその後もあなたはこの家の子なんだから」
お母さんが涙ながらに話す横で、お父さんは苦虫を噛み潰したような顔をしていたけれど、そのうち短い溜息を吐き出して笑った。
「……まぁ、いつまでも縛り付けているワケにもいかないのは分かってるんだけどな」
その言葉に、今まで黙って怒られていた兄貴が、顔をあげた。
「……分かってても出来ねぇよ」
「翔」
「つーか、分かってんだよ、でも」
「翔ちゃん？ずっと言おうと思ってたんだけど、翔ちゃんは彼女いるの？」
「……今はいないけど、つーか今それは関係」
「翔ちゃんが彼女作って、Aちゃんが彼氏を作れない理由は何？」
「……」
「翔ちゃん、妹がすごく可愛いのは分かるわ。私たちも可愛くて心配。でも、あなたはお兄ちゃんなのよ。妹の人生を邪魔するんじゃなくて見守ることに徹してほしいの」
「……邪魔なんか」
「好きな人と一緒にいるAちゃん、すごく可愛かった。私だって、きっと昔はお父さんの前であんな顔してたんだろうなって。ね、そうでしょ？」
「……まだAの好きなヤツには会ったことないぞ、多分！」
「あらぁ、今日来てたのよ、お父さんに作った唐揚げ食べてくれたんだから」
「は？聞いてないぞ！」
お父さんとお母さんがいつもと同じように話してる前で、兄貴は眉間に皺を寄せていた。
……兄貴？いつか、私と相葉さんと兄貴で。
この家で笑い合える日が来るのかな。
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cori(プロフ) - ともさん» ともさん〜！そうですね、どんな気持ちでいたんでしょ……相葉さんは優しすぎるんですよね、何でも…… (2019年9月21日 20時) (
レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - いやー切ない！切なすぎる(>_<)相葉ちゃん…どんな気持ちでいたんだろう？ (2019年9月21日 1時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - 翔成さん» 分かります私もサキちゃんとニノがお似合いだと思ってます…！一つお伝えしたいのはこの話はみんな優しいってことでみんながみんな他の人のことを考えてあげてる気がします…今回の相葉さんの言葉もそうなのか…それとも…また更新お待ちください笑 (2019年9月14日 16時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - さら☆さん» さらさん葉担なのですね？！ふふ、確かに相葉さんは優しい、でも妹ちゃんのこととなるとちょっと黒相葉さんが出ている気がして…今回のことは優しさからなのかそれとも！まだまだ話は折り返し地点なのでこれからどう奪う？逆転？それともこのまま…お楽しみに笑 (2019年9月14日 16時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ともさん» んふふ、そうですね…いつからなのか好きだったみたいです…相葉さんとどうなるのか…！もう全部頭の中にある身としては明かしたくてしょうがないです！笑 (2019年9月14日 16時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年6月5日 18時
