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何か落ち込む。
思った以上に落ち込む。
そこで気付く。
私、本当に先生と「レンアイ関係」になりたかったんだ。
ただ、好きって言ってちょっと他の生徒より可愛がられて。
それだけじゃ満足出来なくて、それ以上の関係になりたくて。
でも先生は同じ学年の男と恋愛しろって。
紫煙を燻らす先生は、イキってタバコに手を出す同年代の男なんかよりカッコいいの。
大人の男なの。
それに、あんな冷たい態度だって取るけど、本当は優しいんだもん。
……優しいから、俺なんかに恋してもしょうがないよって教えてくれたのかなぁ。
「Aさーん！」
トボトボ、教室への帰り道を歩いていると、元気な声が前から聞こえる。
「相葉先生……」
体育教師の相葉先生だ。
いつも笑顔で全生徒の人気者。
野球部の副顧問もやっていて、顧問の先生よりちゃんと部活に出てるって噂。
「どうしたの、そろそろ午後の授業始まっちゃうよ」
「あ、はい……」
「……どした？」
「いや、何でもないです」
「何でもないことないでしょ？何か悩み事？聞くよ？」
ふふって目線を合わせてくれた相葉先生に、心の声が漏れそうになる。
「若い子たちは悩みが多いでしょ！少しでも吐き出して楽になりなよ」
そういう相葉先生に、つい、今日あったことを話してしまった。
「あぁー、ニノねぇ……」
真剣に話を聞いてくれた相葉先生が、「ニノ」と言う。
何それ、二宮先生の愛称？可愛い。
「ニノってさ、ちょっと天邪鬼なとこあるからね」
「あまのじゃく？」
「うん。何か言われたら「でもさぁ」って言いたくなったり？……「好き」って言われたら「嫌い」って言ってみたくなったり？」
「え……」
「俺だってさぁ、時々何考えてんのコイツ？って思うことあるかんね」
うひゃって独特な笑い方をした相葉先生が、「でもねっ」ってくるっとこっちを向いた。
「勉強、真剣にやってほしいのは本心だと思う」
「……」
「教師だからね？留年とか出したくないよね、自分の科目が原因で」
……そうだよね。
私、自分のことばっかり考えて二宮先生のこと考えてなかった。
「でもあっちの方については分っかんないな！何を思ってAさんに同じクラスの男子を勧めたのか」
「……多分、私のこと好きじゃないから……」
「じゃぁ逆に好きなのかもね？」
「え？」
「あー、教師にあるまじきこと言っちゃったー！」そう言って、相葉先生は笑った。
……え？それって。
……そんな嬉しい天邪鬼、信じていいの？
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cori(プロフ) - 古川さん» コメントありがとうございます！ええっ、そこまで言っていただけて嬉しいです…！実は私もこの5つの話の中で大野先生の話が一番好きで笑 だから余計嬉しいです！ (2019年8月11日 21時) (
レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
古川(プロフ) - 大野先生の話めっっっちゃ好きです……こういうのが読みたかったんです……私の需要を満たしてくださり本当にありがとうございます(スライディング土下座) (2019年8月11日 1時) (レス) id: ae72d41905 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - mayuさん» mayuさんありがとうございます(*^_^*)ほんと天邪鬼で手に負えませんね！笑 櫻井先生、もう少しお待ちください！ (2019年7月7日 13時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 二宮せんせー、ホントに天の邪鬼なんだから…でもそこがすき！(笑)櫻井先生の長編嬉しいです！楽しみにしています！！(^^) (2019年7月6日 21時) (レス) id: 862aa3f0aa (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - kana59さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるととてもやる気出ます〜！！あとはタイトルさえ決まれば出せるのですが…お待ちください！ (2019年7月6日 0時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年4月19日 21時
