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帰り道、自分の気持ちをどこかにぶちまけたくて、雅紀に連絡を取ってしまった。
すぐ出た雅紀は、私の異変を感じ取って、「今日はAの大好きなあのイタリアンに行こう！」って言ってくれた。
駅前で待ち合わせをした。
私のぐしゃぐしゃな顔を見て驚く雅紀を見て、更に涙腺が崩壊して。
泣きながら食べたイタリアンは、美味しいはずなのに味がよく分からなかった。
いつものように、雅紀の家に向かって、カフェオレを用意してくれた。
ソファでまだ止まらない涙を手の甲で拭いながら飲むカフェオレも、よく味が分からなかったけど、ほんの少しだけ心がほっとした。
「……で、上司さん怒っちゃったんだ」
「うん。そりゃ怒るよね。私、とんでもないことしでかしたもん」
「……」
「でもさ、すっごく怖くって。もう、営業部にお前なんかいらないって感じの言い方で。そんなに怒らなくていいじゃんって」
「……」
「どうしよ、クビなんて言われたら。あは、笑いごとじゃないよねー……」
自嘲的に笑ったら、また涙が出てきた。
いつ止まるんだろうこれ。
隣に座っている雅紀が、「A」って名前を呼んで、優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫、きっとその上司もAが頑張ってるの分かってるよ」
「……」
「でもさ、上司は部下に指導するのが仕事なんだよね。Aがきちんと仕事をしているように、その人も仕事をしただけなんだよ」
「きちんと出来てないから怒られたんだもん……」
「怒るのって、勇気と体力がいるんだよ。怒られるうちが華だって言うじゃん？期待されてるってこと」
雅紀はそう諭して、私の止まらない涙を拭いながら優しくキスをしてくれた。
その優しさにまた涙が出る。
もうきっと今日は止まらない。
「もう寝よう？A」
「……」
「ちゃんと寝て、頭すっきりさせてさ、明日謝ろう。ね、上司にも、迷惑かけちゃった同期くんにもさ」
「もちろん取引先にもだよ！」って笑う雅紀の胸に、再度飛び込む。
今まで、私は何で雅紀無しで生きてこれたんだろうってバカなことを考えるほど、雅紀に依存していることに気付く。
雅紀の体温は温かくて、すぐ眠れた。
夢も覚えてないくらい、ぐっすり寝れた。
翌日、目を覚ますと当然雅紀が居て。
ありがとうの意味も込めて、頬にキスをしたら、「A……」って寝言。
雅紀、ありがとう。大好きだよ。ずっと一緒にいようね。
それから私たちは、数か月、平和な時を過ごし、人生の転換期を迎えた。
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cori(プロフ) - Yuriさん» いつもありがとうございます！そろそろ帰国してほしいなーと思ってます笑 次移行しますのでもう暫くお待ちください！ (2019年6月4日 7時) (
レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！翔くんが帰国するお話が気になります！更新、待ってます！ (2019年6月4日 4時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - kaz2nsariさん» はじめまして、コメントありがとうございます！ニヤニヤしていただけたとのこと、とっても嬉しいです…！早く帰ってきてもらわないと、まだ書きたいことたくさんあるので…！また覗きに来てくださいね〜！ (2019年5月28日 0時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
kaz2nsari(プロフ) - はじめまして！読ませていただきましたが、終始ニヤニヤが止まりませんでした！！翔くんがNYから帰ってきたあとのお話が気になります！！ドキドキ。。 (2019年5月27日 19時) (レス) id: f127e1252b (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - きみきみさん» こちらにもコメントありがとうございます！名前呼びをしてみました。仕事以外で部長と呼ぶとすこぶる怒ります笑 いつかのニノさんで言ってたことを言わせてみました。絶対履いてると思います笑 また来てくださいね！ (2019年5月22日 17時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年3月26日 19時
