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何度も通った山風商社の前に立ち、大きく深呼吸をした。
目を開けると、こちらに向かって柔らかく微笑む部長。
「行きましょう、」
受付に到着したことを伝えると、応接間に案内された。
私たちが入室すると、勢いよく立ち上がる男性が２人。
「ご無沙汰しております」
「こちらこそ、ご挨拶もなく申し訳ありませんでした」
お互い頭を下げる。
雅紀の上司の斉藤さんと、もう一人の人がきっとイワサキさんだろう。
「櫻井部長、Aさん。私相葉の後任の岩崎です」
「よろしくお願いします」
名刺を交換する。
雅紀に初めて会った、この会社のロビーを思い出す。
岩崎さん、と名乗った方は雅紀と同じように、人の好さそうな好青年。
「岩崎、今後についてはまたAさんと連絡を取ってくれないか。今日は少し席を外してほしい」
「分かりました」
斉藤さんにそう言われ、岩崎さんはこちらに頭を下げ応接間を出ていった。
「……Aさん」
斉藤さんに名前を呼ばれ、ドキ、とする。
覚悟してきたつもりだったけれど、やはりまだ心はふわふわと宙を浮いているらしい。
「先日は、誠に……、誠に、申し訳ありませんでした」
目の前の机に頭がつきそうな程、頭を下げられる。
「そんな、やめてください、斉藤さん」
「いえ、こんなことでは足りない程のことをしてしまいました」
「斉藤さんが悪いわけでは、」
「相葉から……相葉からは連絡が無かったと思います」
「……そうですが」
「これを、」
すっ、と目の前に出されたそれは。
「これを……Aさんに、と」
忘れるわけがない。
あの時の。
「ハンカチ……」
透明なビニールに包まれた、あの時私が雅紀に渡したハンカチ。
「汗ついたから洗います！」と、雅紀が持ち帰ったそれは、今まで私に返却されていなかった。
「実は、結婚式のあと、相葉から連絡がありました。相葉からは謝罪と異動願いが出されました」
雅紀のご両親から聞いていたことと同じだ。
そして雅紀は私の知らない、地方の関連子会社に行った……
「ただ、異動届はフォーマットがありまして、必ずそれに手書きにて記入するというアナログな方法だったので……相葉と会うことになりまして」
「えっ、」
雅紀に会った？
結婚式の後に？
両親でも、私でも会えなかったのに？
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cori(プロフ) - チコちゃんさん» こんばんは！コメントありがとうございます。そして嬉しいお言葉、すごくやる気に繋がります！ぜひぜひこれから部長のターンに入りますので、ドキドキしていただけたら嬉しいです＾＾ (2019年2月9日 1時) (
レス) id: 70a38a701a (このIDを非表示/違反報告)
チコちゃん - 1日の終わりにこちらを覗いて更新されてたらラッキーと通ってます。部長の彼、わちゃわちゃかき回す彼、想像して楽しいです。 (2019年2月8日 22時) (レス) id: 1ebeb777d3 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - yumi06300658さん» こんばんは！コメントありがとうございます。毎日楽しみにしてくださってるなんて！嬉し過ぎます。相葉さんは本当にいつ出てくるのでしょう。きっとその時はヒーローが何やらしてくれるはずです！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
yumi06300658(プロフ) - こんばんは、毎日更新されていないか楽しみです。次がとても気になり愛は二度目 からの大ファンになりました。相葉くんと翔ちゃんと主人公さんがどんなラブストリーをとても楽しみです。 (2019年2月1日 23時) (レス) id: 127c71edcd (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます！本当ですよねー！言葉足らずなのでもっとヒロインちゃんドキドキするような事してほしいです！笑 更新頑張りますね(^ ^)とりさん！リクありがとうございます。これからよろしくお願いしますね(*^^*) (2019年1月26日 17時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年1月11日 21時
