救済に来た転生者は目立ちたくない【鬼滅の刃】【完結】

79「病室2」 ページ32

し「まあ、皆さんからの話は一度置いといて……










Aさんのことについて



お話しましょうか」





ああ、倒れたことについてかな






し「任務で倒れたことについて、何か心当たりは？」





「ええと………







連続で任務があったから……





その疲労……ですか…？」







し「それも少しはあると思いますが……

















Aさんはご自身の心拍数や体温を日頃測っていますか？」








「……いえ、測ってはいませんけど…」






し「…………実は








Aさんが運ばれてきた時、心拍数と体温を測らせてもらいましたが………














不安定、なんです」








「不安定……？」








し「はい…






風邪や鬼を狩るときは緊張や興奮などで



心拍数や体温が変化してもおかしくはないですが








基本的には心拍数や体温ってほぼ安定しています














安定する、はずなんですが……」







「………」







し「……Aさんが起きるまで毎日


心拍数や体温を測っていましたが














全て数字が違うんです










昨日は高かったのに、今日は低くて、次の日にはまた上がり



でも、数は……数だけは毎回違う……といった具合でした















私なりにその原因を調べてみたんですよ








本を読んだり、今までの患者の方々の症状をまとめた紙を見たり














……そしたら、一つだけ当てはまるのがあって









でも、それだと、おかしくて







でも、それしか……当てはまるものが無くて……







これじゃあ…まるで、Aさんが、もうすぐで………」






しのぶさんは俯いてしまった






膝の上で重ねている手は少し震えていた









自分はそっと手をしのぶさんの手に重ねる






「……しのぶさん


このことを知っている人は？」







し「……私、くらいだと思います







姉さん……私の姉は任務で忙しくて






たまたま居た私が…診察をさせていただきまして……





ああ…診察の際、お面付けていると息苦しくなると思ったので

勝手なことですが、外させていただきました


すみません







顔を見られるのはあまり好きでは無いかと思いましたので

念の為、この部屋は私以外立ち入らないようになっています」

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