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「ウーロン茶、お２つです、、」
静かに目線を落としグラスを机に置くと
スッとその席を後にした。
なんでこんなとこに、、
女の人と２人で。
キッチンへ戻ると
「Aさんっ、15番の男の人知ってます？あれ永瀬廉ってジャニーズですよ！」
ひよりが目を輝かせて言ってきた。
さっき様子がおかしかったのは永瀬さんが来店したからだろう。
「ああ、、見たことはあるけどその辺疎くて(笑)お運びは全部ひよりが行ってきな？」
緊張するーーー！！！と言っているひよりを見て
ああ、それなりに有名な人だったんだと痛感する。
そんな人が、男女２人で来るなんて
芸能人も思ったより遊んでるんだ。
20番テーブルのバッシングの為に
戸を開けてテーブルを拭いていた。
「何時までなん？」
よく知っている関西弁にゆっくり振り向くと
帽子を深く被った永瀬さんが立っていた。
「今日は、、23時」
顔を直視することができないでいると
永瀬さんは中へ入り戸を閉めた。
入るなり帽子を取っていつもの笑顔で話し出す
「まさかこんなとこで会うとはな〜！世間狭ない？何回かここ来てたんやけど実は会ったことあったんかな？俺ら(笑)」
永瀬さんが扉を閉めた理由も彼の職業知った私には分かる、帽子を被っていたことに違和感もなかった。
「ですね？(笑)私もびっくりした、、」
見れば見るほどやっぱりかっこよくて
話せば話すほどどんどん引き込まれて
正直今はこの人とここに長くいるのは良くないと直感していた。
「あ！そういえば永瀬さんどうかされました？お連れ様お待ちじゃないんですか？」
「あー、、トイレいこうとしたらAちゃん見えたから、ごめんな(笑)」
困ったように言う永瀬さんに
「お手洗い突き当たり右ですよ！そしたら私戻らなきゃなんで、ゆっくりしてってください」
と声をかけた。
あーうん、また！
なんて次もあるような言い方をされたから
失礼します、とだけ返す私。
可愛くない、、な(笑)
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作者名：Ｓ | 作成日時：2018年9月3日 1時
