誰かさんの落し物（R.N） (ページ23)

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キッチンに戻ると、またひよりがなにやら騒いでいた。

でも時計が指す時間は22時で

高校生のひよりはそのまま上がっていった。

「A、これ15番席！」

かけるさんから声をかけられて

15番、、と一瞬顔が曇りながらも

今はお金が発生してるから私情はなし、と自分に言い聞かせ「はーい」と返事をしお料理を受け取った

「なんか嫌な顔してんじゃん。」

とすれ違うゆうとさんに運ぶはずのお料理を取られた。

「どこ？15番？」

「あ、、はい」

申し訳ないと思いながらも

今はあの人が女の人といる場面を見るのが嫌だった。

「なんだよ、酔っ払ったおっさんに絡まれんのが嫌なのかと思ったら普通のカップルじゃん」

不思議そうな顔をするゆうとさん

普通のカップル、、ね

そうだよね。

「あ、なに？Aまさかあの男の子のこと、、」

「そんなんじゃっ、、！」

思っていたより大きな声が出て

反射的に「すみません…」と謝る。

「や、別に(笑)そんな否定されちゃうと余計怪しいけどな～？大事な娘をまだ嫁にはだせねえよ、、」

泣き真似をするゆうとさん

それはゆうとさんの優しさから出た行動で

いつもそうやって場を和ませてくれていることを知っている。