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*
「私……、あなたが好き。」
「……俺も!」
「いいね、恋愛ものは。」
「うるさいよ、ちゃんと劇を見なさい。」
遥輝が、口にした。
“私が幸せになるための作戦”
それは今だってちゃんと知らない。
遥輝は、何を考えているんだろうと頭に浮かぶばかり。
遥輝はまず、「手始めに公演課に入ろう」と言い出した。
は?って感じだったけど。
その日のHRで聞かれた。
「公演課に立候補いますか?」と。
説明がめんどくさいのか詳細を省いたせいで?おかげで?
遥輝だけが真っ先に手を挙げた。
それを見て、ほかの女子が手を上げようとしてたけど、
遥輝がそれよりも早く。
「Aとやりまーす。」
なんていうから、教室内は大騒ぎ。
男女関係なく、先生までも「え、まだデキてんの?」なんてさ。
「……ったく、遥輝のせいで。」
「なに?まさかのご機嫌斜め?」
「別にさ、わざわざあの時私とやるって言わなくてよくない?」
遥輝と私はまだ付き合っているのではないか。
という視線が飛び交う二年B組。
あれだけ居にくい教室はあったのだろうか。
梨乃までも、「へー、お幸せに。」っていう始末。
「なんで私が未だに遥輝と付き合わなきゃいけないのよ。」
「えー、別に俺は嫌じゃないけど〜?」
「……うえ、よく言えんね。」
私が「うえ」なんて吐き気が来たマネをしたせいで、
遥輝は「そこまで言わなくてもさー。」って不満げ。
知らないよ、そっちの事情なんか。
≪ブー…
音とともに、幕が下がっていく。
この瞬間。この瞬間だ。
私の胸を高鳴らせるのは。
*
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瑠璃(プロフ) - ハムさん» ありがとうございます!これからもぜひお付き合いください! (2017年3月21日 15時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
ハム - めっちゃキュンキュンします…/////// (2017年3月12日 16時) (レス) id: 5b86c41bd0 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!更新がんばるので、これからもおつきあいお願いします!! (2017年3月11日 14時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます!!…結末はハッキリ言うともう決まってるんですけど…楽しみに待っていてください!!更新がんばります!! (2017年3月11日 14時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - すごい面白いです!選手が先生なんて良いですね〜。これからも頑張ってください! (2017年3月11日 10時) (レス) id: 11e0fd23e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃 | 作成日時:2017年1月11日 16時