セ、ン、パ、イ

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＊








「A−、お昼……。」

「あー、ごめん。ちょっと仕事あるから先食べてて。」





いつものように梨乃からのお昼の誘い。

前までは、ご飯を食べてからタワーを運んでいた。

でも、今日からはその順番を変えたいと思っていた。


……理由は明確じゃないけど、きっと単純じゃない。









「失礼します。」



職員室に入り、矢代先生のデスクへ。

そこには、いつものタワー。









今日は、先輩に頼らない。


そう心でつぶやき、私は持った。






……そうか、ご飯の前にこれを終わらそうと思ったのも、
先輩と会いたくない、というか。


顔を合わせにくいと思っているから。





いつも先輩に会うのは、先輩もご飯を食べ終えているからで。


だったら、先に行けば先輩は食べ終えてない。
＝会わなくて済む。








それでも、階段を一階分登り終えたら、
二階へ足が向く。


そのまま三階へ行けば、会わないってわかってるのに。





どこかで会いたい。








遥輝と付き合ってるって誤解を招いたかもしれない
という思いが、私を狂わせる。









「A。」






後ろから、呼ばれた。



……、









＊

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