197話 ページ11
「おい、花蓮さんと言ったか
Aが言ってた事はどういう事だ?」
泣き疲れ眠っている梓を布団に入れてから花蓮にそう聞く銀時
花蓮は棚の上に置いてある煙管に触れ銀時の方をむく
「梓を金にする攘夷志士がいつ動き出して梓に手を出すか分からない
だから親である貴方が梓を守って欲しいって言われたんです
もちろん初めは断りました
1度親じゃなくなった私にあの子を守る自信なんてなかったんです
私はあの日あの子を守りきれなかった
それに私はあの子を一目見れるだけで満足なんですよ」
「その時何があったんだ?」
と聞く銀時にえ?どの時?となる花蓮だが直ぐに理解し座って昔の話を始める
「梓は黒豹族には珍しい豹になれる子なの
それに加え黒豹族と夜兎族の間に産まれたハーフ
そんなこの子に目をつける輩は多かった
初めは私と旦那でそんな輩を倒しては引越しの繰り返し
だけどあの日は違った
寝ている間に奴らは来たの
元々眠りの深い種族の私は全く気づけず起きたら旦那はボロボロあの子は怖がって私の隣にいた
そりゃぁ私も戦ったわ
けれど数が多くて奴らを倒す前に私も旦那も倒れてしまった
そのせいであの子は笑えなくなってしまって
あの日あの子を護れなかった私に母親の権利なんてないわ」
と眠っている梓をチラチラ見ながら話す花蓮
「母親に権利なんてもんはねぇよ
どんなに足掻いたってあんたは梓の母親だ
それに梓はあんたを拒絶しなかったんだから立派な親だろーよ」
と梓の頭を撫でながらそう言う銀時に花蓮は下を向く
「それに今度はちゃんと護ってやればいい
Aには俺が説得する」
と刀を置き銃も煙管の隣に置いてからそう言う銀時
そんな銀時にありがとうと言う花蓮
銀時は右手をあげ少し歩きその手を下ろす
屋敷をでてまた病院へと歩き出した
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作者名:唯 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2020年7月11日 21時