あいつらの為に自分を売った私を褒めてほしい【東京リベンジャーズ】

○第二十九話 ページ32

「こんな感じだよな」
一虎に確認を入れる。情報に誤りがあってはいけない。
「問題は無いよ。話し方が相変わらず上手いな」
ちょっと得意気になる。
「明日ハロウィンか、、、」
「何？Aビビってんの？」
「怖がりなAちゃんはお留守番だな」
半間と一虎に茶化される。
違うの。明日もし私が稀咲討伐に失敗したら、もう戻れないし、詰む。
なんなら一虎は私が裏切ったと思うかもしれない。
「お前らにとって私はどれだけ弱いんだよ」
「ミジンコ」
一虎が即答する。
「パーちんじゃねぇか」
「頭悪いの？Aちゃん？」
「平均だわ！舐めんなや！」
ツッコミが忙しい。また、面倒くさい。

「よし、髪の毛染めよう」
「「は？」」
急に思い立った。
「良い美容室紹介して！」
「ダリぃー」
と言いつつ検索かけてくれる半間。
お、ここめっちゃおしゃれじゃん。
きーめたっ！
ここにしよう。
「んじゃ、行ってくる！」
「気をつけてね〜A」
「ん〜」
ダッシュで行く。
つか、今制服じゃん。怪我もなんか痛くない！
あ！わすれてたわ。
「ハロウィンの一日前だけどさ！トリック・オア・トリート！戻ってくるから用意しといて！」
もう一度走った。

「濃い青で、金、青って二つのグラデーションにしてください」
兄の髪型をモチーフにした。
兄の蘭は金と黒の交互に入れた三つ編み。
もう一人の兄、竜胆は青のメッシュ。
特徴を取り入れた。私にとっては明日はとても気合が必要だ。
気合いを入れろ、A。
明日、トーマンを潰すように見せかけて稀咲を殺るんだ。

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