12 俺はずっと一緒だよ ページ12
ー夏輝sideー
あれからリーダー、かなたんの疲れたとか言う我が儘で小さな定例会を中退。
ま、俺も疲れてたから良かったんだけど…。
そんな感じで昨日は終わった。
今日はゆっくりとかなたんと過ごそうと思っていたのに…
「おはようございまーーーっす！」
バンッと無用心な俺の部屋の扉が開く。
「うるさ…。あ、如月君…おはよう」
これがゆうちゃんだったら殴っているか銃を発砲するかのどちらかだっただろう。
ま、
「結果は変わらない…」
「えっ！」
ﾄﾞﾝｯ
その大きな音共に銃が発砲。
だが、如月君はジャンプして避け―――
ｺﾞﾝｯ
その鈍い音が聞こえた瞬間如月君は悲鳴を上げた。
そりゃそうだ、機動力は凄いが案外結構馬鹿なんだね、如月君って。
避けたのは凄いけどさ、身長的に…いや、如月君のジャンプ力で普通天上にぶつかるとは思わないのだろうか。
「は、話が…あって…来ました…」
「馬鹿だね。…座りな、適当に」
「はい…」
そう泣きそうな顔で座った。
何の用？と問いかけると如月君は静かに言った。
「要さんって…男…ですか？」
「へ？」
思わずポカーンとする。
「女」
「えっ」
「だけど、要を女とは思っちゃだめだから」
「え？」
「分かった？」
「はぁ…」
一方的に答えるも彼も疑問が増えたようで。
どんどん問いかける。
それに答える。
そんな感じだったのに…
「え、ではその要さんを女から男へと変えた人はサバゲーしてないのですか？」
「！？」
「夏輝さん…？」
思わず動揺してしまいカップを落としそうになる。
それを心配して手を伸ばしてくれたが、俺はそれを払いのけてしまう。
「ッ…！」
「ごめん…」
グサリ頭に何かが刺さったように過去の記憶が蘇る。
『はははっ、馬鹿じゃねぇの？』
『やめ…て！』
『おいっ！テメーら、何してんだ！』
『大丈夫…？夏輝君』
『何で…助けてくれたの？』
『キミ、ボクらのサバゲーチームに入らない？』
『なっ、まさか…それが目当てで…？』
『おい、要。いきなりすぎるぞ、って事で友達から宜しくな！』
いじめられてた過去、かなたんとあいつが助けてくれた時、かなたんの笑顔とあいつのヒーローのようなかっこよさ。
サバゲーのチームに誘われた最初のあの日の事やあいつの声とかなたんの強引さ。
「いや…今は…やってないよ」
「へ、ぇ…」
「ま、俺はかなたんが、この世界に入れてくれたかなたんが大好きだから」
「…」
「俺はずっと一緒だよ」
そう笑顔を作って言った。
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紅蘭菜 - 優鬼さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります (2015年9月26日 14時) (
レス) id: 1a4c70b3d1 (このIDを非表示/違反報告)
優鬼 - 面白いです！まさか要さんが女とは…！続きが楽しみでしょうがないです♪更新頑張って下さい！！ (2015年9月25日 18時) (レス) id: a91fcf304e (このIDを非表示/違反報告)
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