群青の眼。

12　欲動。 ページ12

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「いやぁ、白雪くん凄いね」





「有り難うございます」





白雪くんは煙草が吸いたかったそうで、時間も時間だから休憩にする。





喫煙所に着くと、ショートピースを取り出し吸う。





身長のせいか、未成年が吸っているようにしか思えない。





そんな失礼なことを考えていると白雪くんが口を開いた。






「いやぁ、本当にどうしよう…。」







「あの歌詞のテーマってなに？」






「強いて言うなら……死は意識しました。」






納得する。何故あんな気持ちになったのかを。





「うーん。…死、死、死。……あ。タナトスなんてどうですか？」





聞き覚えのない単語に思わず首をかしげる。





携帯で検索する。





「タナトス、は、死の欲動。綴りはT、H、A、N、A、T、O…S。……良いんじゃない？俺は好きだよ。こう云うの」





「本当ですか…！よっしゃ！」





ちょっと暗いものになってしまったが、俺は陰湿な感じが好きなので肯定する。









　

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