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「今日も部屋泊まっていい?」
「お前いつ自分の部屋帰ってんの?」
「ちょっと汚くて帰れなくてさぁ」
「また足の踏み場ねぇのかよ」
至は掃除が下手だ。料理はできないけど洗濯はできる、洗濯して干してもたたまねぇから床に散らばってるんだけど。それはもう足の踏み場がないくらい。
料理しないから無駄な食器とかないし、服とかどうにかすれば綺麗な部屋なんだけどな。
「いいけど、お前俺のベッドで寝るのやめろよ、狭い、暑い」
「恋人を床で寝かせる気?」
「こういう時だけ恋人ぶってんな、死ね」
「そう言いながらベッド貸してくれるもんねー、Aだーいすき」
飯を食い終わったあと、駐車場に停めてあった車内での会話。
べたべたとくっついてくるうざったいこいつを無視して、シートベルトを付けた。
「お前のシートベルト付けろ、わざとガードレールにぶつかるぞ」
「ガードレールいくらすると思ってんの」
「ガチャ何連できる?」
「軽く1000連はいけそう」
「すてきー」
結局、その日の夜もこいつを部屋に泊めた。もちろん、同じベッドで寝た。
同じベッドで寝たからといってこいつにそういう感情を覚えるほど俺も若くないし、そもそもやることをやっていないわけでもないし。
‥ま、付き合いたての頃はいろいろと考えたりしたけど。
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ねこみや(プロフ) - 至さんが年下というものをあまり拝見しないのでとても新鮮でした。至さんの甘え方が夢主の三十路感がとても可愛かったです。素敵な物語にで合わせていただきありがとうございました! (2017年9月23日 20時) (レス) id: 5117657639 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:( 。∀ ゚) | 作成日時:2017年9月18日 15時