続き ページ38
「ネ、俺のお嫁さんになってヨ」
「......は?」
「テメェ!」
現れた男、神威は突然Aを口説いた。
当然晋助は許す筈も無く眼前のその男を睨み付け、空気をピリピリとさせている。
ならカラダに聞けばいいヨ。
どこぞの恋愛漫画でもない。無理矢理系の話であるあるの言葉を吐かれ、その言葉の通りに白昼にも関わらず犯したのだ。いやチョロすぎだろ。そう思う貴方は甘い。それまで晋助は射殺すほどの殺気を発していたが、これまたあるあるな言葉。
そいつァ良い考えだ。
何が!?と思わずツッコんでしまう程の単細胞とも思えるその言葉を発し、3Pという名の乱交に陥ったのだ。
結局、晋助か神威か。どっちとも決められないままにしていたら決めるまで犯し続けると言う暴挙に出た二人。毎晩、は流石に出来ない。だが頻繁にその乱交騒ぎは起き、その激しい快感に溺れ、その度に決められなくなっていったのだ。
刻が経つのは早いとは正にこの事か。
掃除、洗濯、食事。そして艦内でウロウロと。そうやっていれば直ぐに夜は明け、また夜になる。と言っても夜だか朝だかわからない宇宙だが。
「来たヨー!」
「来たぜ」
「......よく飽きませんね」
そして晋助と神威はまたAを犯しにやってくる。幾日も幾月も同じように。
「今日最初に挿れるのは俺だヨ?」
「じゃあ上は俺だな」
当たり前のように不埒極まりない言葉を淡々と発するこの二人は本当に単細胞なのか。一度刀をぶっ刺したい程だ。
「聞こえてるヨー」
......どうやら口に出ていたらしい。
「そんな物騒な事言う口は塞がないとなァ?」
先に動いたのは晋助。引き結んだAの唇をぺろりと舐めて、口を開けるように促す。言いなりになるのが癪なのか、いつも以上の強情さを見せるようにAが顔を背けた。
「……っ!」
強引に顎を掴む。そしてもう一度舌先でAの唇を舐め、覆うように自分のそれを重ねた。
「ん、う……」
湿った感覚に耐え切れなくなったのか、Aがうっすらと唇を開く。その様子に口端を歪めながら舌を侵入させ、Aの舌を絡め取った。
くちゅ、と音を立ててAの舌を吸い上げ、自分の口内に誘う。その美しい肌に手を這わせて、ゆっくりとその体を床に横たえた。
このまま決めなければ、永遠と溺れられるのか。
簒奪。帝の位を奪う者。
これは二人の男の取り合い。だが、真の帝とそれを奪う支配者は、はてさて誰なのか_______。
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おっふっふ - 面白いしドキドキさせられる短編集です!だから戻ってきてぇぇぇえお願い!300円あげるからぁぁぁあ! (2021年3月10日 19時) (レス) id: 75fa2af62f (このIDを非表示/違反報告)
k.k - すごく面白かったです!神威好き! (2020年9月23日 20時) (レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - お久しぶりです!リクエスト今更ですがお応え頂けるかな…。「「貴方のおかげで幸せだよ」って言ってみた」「一日中抱き着いてみた」「キス魔になってみた(彼女が)」とかお願いしたいです!お気づきになったときで構いません!未だにこの作品大好きです…! (2020年6月13日 21時) (レス) id: 510c711c3f (このIDを非表示/違反報告)
辰刻刀 - 千夜さん» 終わっても尚コメント下さって有難う御座います!!貴方様のささやかな一時の後助力となりました事を私としても嬉しく存じます、、、!! (2020年5月19日 4時) (レス) id: 78cc086f9b (このIDを非表示/違反報告)
辰刻刀 - えだまめさん» コメント有難う御座いました!!え、めっちゃ嬉しいです!まぁネタがあれば再臨はしますので......笑笑 (2020年5月19日 4時) (レス) id: 78cc086f9b (このIDを非表示/違反報告)
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