影の恋は偽りの愛【沖田総悟】

20.美麗汚濁 ページ20

「総悟の馬鹿」


私の馬鹿


甘えすぎた。



少し気がついてた自分が総悟を利用していることを
見て見ぬ振りをした。



だめだよ私なんかにキスをしちゃ

本当はこの体を抱いてくれることすらしてはいけないのに



少し隊服を捲ってみる



腹部にあるのは今回ついた傷跡
重 充が総悟に捕まる直前に私を切りつけた





深くないただの擦り傷だから黙ってたのに


行為の途中で見えたよね。朝目が覚めた時に丁寧に包帯が巻かれてたし。



他にもたくさんの傷が
恨みの跡が身体中にある


攘夷志士、闇商人、数え切れないほどの男たちの憎しみの証



功績と比例して私は汚れてしまったんだ。




「だめだよA、綺麗な総悟にあこがれちゃ」



だめだよ
これ以上あの人を汚すのは


もうやめよう
あの人に会いに行くのは



布団の中で待つのは



彼の下で彼を思うのは


彼の下で喘ぐのは




もうやめよう

総悟に
憧れ、恋い焦がれ、求めるのは








捜査資料 NO.0512 担当 一条A




対象 坂田銀時


潜入先 万事屋


捜査目的

攘夷志士の疑い
桂、高杉との接触

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