影の恋は偽りの愛【沖田総悟】

17.尋問 ページ17

「単刀直入に言う、Aとはどんな関係だ」



「別にあんたにとやかく言われるような関係じゃありやせん。ただの幼なじみ、喧嘩相手でさぁ」




間違ったことは言ってない。


「じゃあその喧嘩相手とやらを連れて昨日どこに行ってた？」


「べつに」



土方に聞かれて答える義務はない。
可愛く鳴く夜のあいつのことを教えてやるつもりも毛頭ない。



「お前もよく分かってると思うが、少しの変化で、生活に影響がでる、ただでさえ潜入っつう危険な仕事をしてんだ」




確かにあいつは昔からそうだ
道場で30連勝目を決める試合
俺に負けた後

三日三晩飯もくわねぇで練習してぶっ倒れるなんてこともあった





「で、俺にどうしろって？」



「Aと、適度な距離を持って付き合え。あいつはお前が思ってるより脆い」




わかったこと言いやがって

その脆いあいつを支えてやってるのはアンタじゃねぇ。



「あいつがどんな思いしてるかもしらねぇで、アンタのそういうとこが嫌いなんでさぁ」

意地になってる自分がダサいことはわかってる。我ながらガキだとも思う。

特にあいつのことになると



「話は終わりですかィ？じゃあ失礼しやす」

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