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「では、五十題目」
ちなみにここまで近藤さんによる寸劇解説もあいまって3時間かかっている
内容はくだらなすぎて覚えてない。いや聞いてない
「私が、総ちゃんのこと好きだって。本当はずっとすきだったって言いましたさぁどう「馬鹿野郎。もっと早く言え」
胡座から立ち上がるスピードは自己最速だったと思う。近藤さんの硯を蹴飛ばしてしまったことも気にならない。
質問を遮って本能の赴くままに小さな体を自分の領域に閉じ込めていた。
「答えになってません」
「こうやって抱きしめて、耳元で言ってやりまさァ。多分俺の方がすきですぜ」
「う、、、」
近藤さんが頬を赤らめてるのは至極気持ちが悪いが
どうやらAも例外じゃないらしい。頬を染めて唇をパクパクと動かしていた
「で、点数は?」
「ひゃ、100点です」
「10点満点じゃねぇのかよ」
「総ちゃん」
「なんだ」
「合計点は500点満点中162点だけど。全然ダメダメだけど私にとっては1番大切な」
「大切な?」
「大切な人だよ」
「ほぉ、嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか」
「総ちゃんは?」
「普段ならそう簡単には言ってらねぇもんだが、面接官サマが聞いてるんだから答えてやらにゃならねぇな。出血大サービスですぜ?
同じく。でさァ」
紆余曲折というか盤根錯節というか複雑多岐というか、そんなめんどくさく回りくどい女ではあるが
抱きしめた腕が震えるほど心臓がマーチングを始めるほど好きなのは間違いなく
例え自分の評価が近藤さんの点数の三分の一でも
今は土方の前をスキップして通れるくらい舞い上がっている。
「では、面接官殿これで面接は終わりですかィ?」
「合格です。これにて終了」
「だそうで。近藤さんは速やかに御退出願いまさァ」
「えーーーー」
「すまねぇが、こいつのファーストキスの顔は誰にも見せたくねぇんで」
「そ、総ちゃん!!」
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ミユ(プロフ) - パスワードを教えてほしいです! (2018年8月13日 1時) (レス) id: 9c5031f758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛総 | 作成日時:2017年8月18日 3時