何なりとお嬢様(現パロ注意) ページ41
「ねぇ、沖田」
「なんでさァ、お嬢」
「そのヤクザみたいなのやめて」
「失礼しやした。お嬢サマ」
うちの執事の沖田総悟22歳容姿端麗仕事も難なくこなせてやる気なさそうな喋り方の割には意外となんでも要求には答えてくれる。
「友達の話なんだけど…どうしても執事を手懐けたいんだって、でもその男は口では忠誠を誓っても心の中はドS真っ黒でどうやって躾けるのがいいかって悩んでるのよ。あんたならどうしたらいいかわかる?」
「"友達"に伝えてくだせぇ先ずは無理矢理でも立場を利用してドギツイことをさせて徐々に刷り込んで行くのがいいでしょうねェ。最初は靴にキスとか」
私の髪の毛を梳かしながら物騒なことを平然と言いのける。なるほど、私はそう漏らすと手を止めさせて鏡像としてみていた沖田を正面に移す。
「沖田」
「なんですかィ」
「舐めなさい」
「友達の話では?」
わかっていたくせに口の片側をあげて挑発的に聞き返される。それでも私は何も返さずただ少し足を持ち上げた。
「しかも舐めろって過激になってやがらァ」
これは多分独り言だろう。私が見繕った高いスーツにシワをつけながら沖田は片膝をつき私の右足を両手で掬い上げる。
「お嬢様、頂戴しやす」
わざとらしく口から舌をだして這わせる。おろしたてで外で履いていないから一応衛生面は大丈夫。私の心の衛生は新たな扉を開けそうであまりよろしくない。
「信じていただけやした?」
そのまま私を上目遣いで見つめると、今度はシルクの手袋が私の右手をとった。
「えぇ、飼いならしてあげる」
「それァ楽しみだ」
言いながら私の手の甲に軽く口をつける。
「こんなことしてたらお父様にすぐばれそうね」
「昔から悪いことがお好きじゃねぇですか。もう4年も隠してるんでさァ。大丈夫ですよ。"ご主人様"」
「やっぱなんか違うわ」
「まぁ、いつもと逆じゃあ違和感ありやすね」
「"イケナイコト"してる感は足りないわよね」
でも、俺あとちょっとで何か目覚めそうでしたぜ。
なんて舌出すもんだから。こっちも悪い気はしない。いつも乗られてる男を乗りこなすのもなかなか乙だった。
「やっぱり執事に手酷くされてるほうが背徳感がある」
「ほんっとにあんたって人は。好きですねィ」
「沖田がそうしたんでしょう」
お父様にバレたら即刻クビになるような危ない橋を好んで渡るような男なのだこいつは。
「ねぇ……」
「ダメですぜ、これからグループの式典でさァ。終わるまでお預け」
「私がご主人様でも?」
「バレたら元も子もねぇですから。ごっこ遊びも帰ってきてからに」
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ミユ(プロフ) - パスワードを教えてほしいです! (2018年8月13日 1時) (レス) id: 9c5031f758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛総 | 作成日時:2017年8月18日 3時