ただの新婚とはいえません「1.この度沖田になりました」 ページ16
しばらく降っていた雨が止んで久方ぶりにお天道様が顔をのぞかせた日の3時ごろ。おやつの時間
これやる、とかムードもくそもないなかで手の上に渡されたのは綺麗な指輪で
内側には私と彼のイニシャル彫ってある。
これはいわゆるあれ?どれ?どのどれ?
状況が理解できない私を楽しそうに笑ってるのかと思いきや、張本人ときたら顔をこちらに向けようともしない。
(え、、、耳真っ赤)
照れてるのか、緊張してんのか。
「なんか、言いやがれ」
「え、!っ、いやそっちこそ言うことが」
「結婚してやるってんだよ。嫌なら返せ」
さっきまで顔を赤くしてたくせにばっと指輪を取り上げられそうになって私は持ち前の反射神経でそれを握りこむ。
「結婚する!します。お願いします」
「だったらさっさとそう言いやがれ雌豚」
私は本当に結婚するんでしょうかこの頭いかれた鬼畜ドS野郎と、飼われるの間違いじゃないでしょうか?
なんて怒りを抑えていると緩めた手のひらからひょいと指輪を取り上げられて
「悪りぃ、やっぱやり直し」
何か思うことがあったのか私の手を取って、とびっきり真剣な声を発した。
「A、結婚してくだせぇ」
「、、、なに急に」
「このこっぱずかしいこといつまでやらせるつもりでィ。返事は?」
「しょうがないなぁ結婚してやりまッ. . .」
優しく取られていた手を急に強く惹かれて押し付けられたのは強引な愛。
そんなのいつもの事だけど今日のはとびっきり甘くて、早業で私の薬指に収まった指輪をついニヤケながら見てしまった。
私この度沖田Aになりました。
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ミユ(プロフ) - パスワードを教えてほしいです! (2018年8月13日 1時) (レス) id: 9c5031f758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛総 | 作成日時:2017年8月18日 3時