あなたのことは苦手です。〈佐野玲於〉

▽　玲於 ページ13

こいつか、Aの彼氏…俺の敵。




玲「はぁ」




無理…だろ。




あんな、完璧なやつ…




龍「ええ人やな、瀬良さん」




玲「んー、困る、良い人とか」




涼「完璧だね、あの人」




玲「なおさら困る」




裕「大波乱の予感やな」




奏太「佐野…さん？僕たち、同い年ですね！」




なんだ、この笑顔。




そりゃ、出来るわ、可愛い彼女が。




玲「ですね」




嫉妬…からなのか、少し冷たくなる。




これじゃあ、あいつに嫌われることばっかしてんじゃん。




結局、仕事も集中できなかった。




いつも以上に疲れたのに、隼のバカがさらに俺を追い込む。




隼「瀬良さんって、いつAと結婚する予定ですか？」




なに言ってんの、こいつ。




そんなん、




奏太「あ…実は今日、プロポーズする予定です…笑」




ほら。




ねぇ、皆もさ、そんな顔でこっち向くなよ。




奏太「でもすぐ戻らないとなので、入籍はまだですかね笑」




皆、なにも言わない。




隼なんか、申し訳なさそうにこっち見てるし。




玲「……お幸せに」




奏太「ありがとうございます！」




これしか言えないでしょ。




あいつに嫌われてる俺には。

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