親友に彼氏を寝取られた【碧棺左馬刻】

直談判 ページ18

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にこにこと優しそうな笑みを浮かべているはずなのにこのピリピリとした空気感が緊張する




「…Aちゃんがどうしてここに来たのかは分かるよ、クビの事だろう」



『…はい、いきなり言われましても納得出来ません』




本当に急の話しすぎて何でクビになったのか全然分からないのだ






「こないだ私の娘に随分酷い事をしてくれたじゃないか…」




はい？いきなり何で美羽の話？




「招待状をビリビリ破いてしかもすごい暴言をはいてくれたそうじゃないか、娘が泣きながら話して来たよ」




『そ、それは…』





「だから君はクビだよ」





はあ？だからクビって全然理由になってないしこんな訳の分からない理由ではい、分かりましたとは言えない




『納得出来ません』




「君が納得しなくてもいいんだよ、
決めるのは私であって君じゃない」




『…っ』





「納得出来ないっていう顔だね」




そりゃあ、そうだろ
そもそも美羽が私の彼氏を奪っておいて結婚式に誘われて行く元カノがいるか？



行くわけないだろうと心の中で愚痴ってると






「最近君はヤクザとつるんでるらしいじゃないか」





『なっ…』





「その顔は図星のようだね、もし他の会社にヤクザとつるんでいる社員が居ると噂になったらどうするんだ？」





『…』





「これで立派な理由があっただろう、君はうちの会社にとって悪影響だからクビだ」





そんな…





「もう話すことはない以上だ、出てってくれ」






『ですが、任された仕事などは…』






「それなら問題ないよ、Aちゃんの代わりならいっぱい居るんだ」






『…っ』




泣きそうになったが我慢した
社長の前で泣くとか惨めな思いはしたくない






「もう話すことはない以上だ、出てってくれ」






『…失礼しました』





もう何を言ったって社長は聞く耳もないのだろう…



私は早足で社長室から出た









その後荷物をまとめて会社から出た








かつかつヒールを鳴らしながら後ろを振り向き会社を見渡す





6年間ずっと仕事してきた職場



こんな一生懸命6年間働いてきたのに終わりは一瞬だった





目から涙が止まらない


どこまで美羽は私を苦しめれば気がすむのか


逆に聞きたい、何でこんなことをするのか
私何かしただろうか

美羽に酷いことを…



どうして私こんな目に会わなきゃいけないの




そう思いながらひたすら泣いた


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