160. ページ11
明かりの正体はテレビで、物凄く小さい音量に設定されて付けられているみたい
そのテレビの前に毛布にくるまった景光くんが座り込んでいるのが見えてびっくりした
「景光くん…?どうしたの、そんな所に座り込んで」
景「あ、Aさん、勝手にテレビつけてごめんね…」
「それは気にしないで良いんだけど…もしかして眠れない?」
景「…こんなこと言ったらダメなんだろうけど、生きてて良かったって、今になって怖くなったんだ…」
「言ったらダメなんてことないよ。怖いのは当たり前でしょ」
景「え、ちょ、Aさん?!」
「上層部のことなんて知らないけど、私達は景光くんが生きてて良かったって思ってるよ。思い留まってくれて嬉しかったよ」
景「…そうやって言って貰えて嬉しいな」
「あ、眠れないなら膝枕してあげようか?」
景「本当に言ってる??」
「意外と寝れるよ?」
景「え、わっ
恥ずかしい…」
起きてきた私が言えることではないけど、寝たの2時間前よ?
それに敷いてある布団には景光くんが座っているところ以外これといった皺が出来ていない所を見ると私達が寝室に行った後横になっていないっぽいのよねぇ…
時間と現状の見た限りの情報を集めた結果、眠れないのではないかと声をかけてみれば少しの沈黙の後に弱音を吐きだした。
今すぐにでも目の前から居なくなってしまうのではないかというほど儚く見えてしまい、とっさに抱きしめて声をかける。
いきなり抱きしめられた驚きからか強張っていた体も、少しずつ力が抜けてほんの少しだけだけど頼るかのように体重を預けてくれる
それが嬉しくて以前眠れた方法である膝枕という提案をすれば、顔が見えるように回していた腕を剝がされ本当に言ってるのかと言われてしまったけど大真面目なんだけどな…
まだ陣平と二人で暮らしていた頃に、眠れない時があって陣平がしてくれたんだけどめちゃくちゃ安眠出来たんだよ??
膝枕は安眠出来る!ソースは私。
ということで一旦完全に離れて景光くんの横に座り直して、景光くんの頭が私の足の上に乗っかるように体を横に倒させる。
突然のことで驚いたかと思えば恥ずかしがってるのを見て可愛いという感想しか出てこないんですけど…
顔がにやけそうになるのを我慢して、眠りを促すように優しく景光くんの体をポンポンしてみる
私だったらこの時点で結構眠くなるんだけど、景光くんにも有効だといいんだけど…
486人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ri - みんなの姉ちゃん強くて優しくてかっこよくて…最高です‼︎ (3月30日 20時) (レス) @page38 id: c14ce56baf (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あいしてるぅ (8月23日 20時) (レス) @page32 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ@前垢消えた(プロフ) - 神作品更新待ってますッッ (6月30日 5時) (レス) @page27 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向日葵 | 作成日時:2022年9月3日 16時