Strawflower (ページ23)

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チャンくんに話しかけようとボーカルの練習の間、チャンくんをずっと見すぎていたんだと思う

「Aヌナ見すぎですよ……」

と少し照れたようにチャンくんが私に話しかけた

『ああ、ごめんね』

チャンくんはそのまま私の隣に座った

これはチャンくんと話すチャンスだ

『チャンくん、あのね、私、チャンくんのダンス、すごく好きなの』

前触れもなく急に話しかけたことにチャンくんは驚いていた

『ずっと、その事言いたくて、』

ずっと話す言葉は頭の中で考えていたけど、いざというと言葉が出てこない

それでも、チャンくんは私の言葉が出てくるまでじっと待っててくれていた

「Aヌナありがとう

僕もヌナのダンス好きだよ

アクロバットもめっちゃかっこいいし！」

きちんと伝えられたか分からないけど、チャンくんは受け止めてくれた

そこから、ダンスの話だったり、メンバーの話だったり、たくさん話した

ミョンホの言う通りチャンくんは話しやすかった

私の方が年上だけれど、どこか大人っぽくて、お兄ちゃんみたいな感じがした

「そういえば、なんでチャンくんなんですか？呼び捨てでもいいのに」

そう言ったチャンくんは、先程とは違って少し拗ねたような表情をした

お兄ちゃんみたいだと思ったけれど、やっぱりマンネだった

拗ねたチャンくんをかわいいと思いながら、もしかしてくんと呼ばれることが嫌だったのかもしれないと感じた

『日本の友達とか男の子のことを、くん、付けて呼ぶことが癖になっちゃってたみたい

チャンくんが嫌だったら呼び方変えるよ』

そう言うとチャンくんは焦ったように首を振った

「なんか、特別な感じがして嬉しいからそのままがいい」

そういったチャンくんは年相応な感じがした